海馬は大脳の側頭葉の深部に位置しタツノオトシゴのような形をしているそうです。その働きとは「記憶の司令塔」とのこと。海馬が委縮するとアルツハイマー型認知症になるとか。脳の構造は複雑で素人にはよくわかりませんが、できることなら委縮せず電流のようにシナプスが働いて神経伝達がうまく働いて欲しいです。
作者の郁子さんは、「稲光」という兼題で、脳内のひらめきを句にされました。郁子さんの脳内のシナプスは絶好調ですね。海馬という専門用語を俳句に詠み込んだところが新鮮です。
皆様からのコメントです。
殿様:海馬への記憶は電気信号により伝達されます。自らの脳内に稲妻を見たのでしょうか。
脳内の血管障害である閃輝暗点と杞憂しますが、俳句としては大胆な発想が素晴らしい。
紅さん:記憶を仕分ける海馬。そこに稲光。力強さを感じます。
亜子さん:◎の句。脳天に走るような強烈な表現。海馬という着想がすばらしいです。
晴代さん:恐ろしい記憶の稲光でしょうか?
★★★
俳句という文芸に理科系の言葉を入れてみると思わぬ化学反応が起こるようです。長引くステイホームで海馬が委縮しそうですが、なんとか刺激を取り込んで脳の神経伝達を活発にして行きましょう。麗子