575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

白秋や墨磨る音の清らかさ  麗子

2021年09月23日 | Weblog
 亡き祖父は高校の書道の先生でした。「心がざわざわする時は墨を磨りなさい」とよく言っていました。私は一年に一回、この9月に墨を磨ります。宮内庁の歌会始に詠進歌を提出するためです。必ず毛筆で書かなければなりません。(ちなみに今年のお題は「窓」です。) 毎年、苦労するのですが墨を磨る度に祖父のことを思い出します。  最初は「白秋や墨磨る音の軽やかさ」としたのですが、祖父のことを思い出し「清らかさ」にしてみました。でも、もう少し他の表現があったのではと思っています。白秋という季語と墨の黒を対比させてみました。思いがけず多くの票を頂きありがとうございました。 頂いたコメントです。 竹葉さん: 爽やかな秋、正座して墨を磨る映像が浮びます。 能登さん:静謐な水墨画のような景色。素敵です。 紅さん:静寂の中、墨を磨る音。そんなところに身を置いてみたいと思います。 郁子さん:墨を磨る規則正しいリズムに、身の引きしまる思い。季語と良く響きあっています。 千香子さん:白と墨の黒が墨絵を連想し、すがすがしい秋の気配を感じました。                ★★★ 私の9月は色々と騒動があり、実はまだ墨を磨れていません。なんと、一昨日は足をねん挫し、「ぐきっ」という嫌な音が体の中から聞こえました。墨を磨り心を静めます。麗子
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