575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

病む君のわがまま残暑ながながし  竹葉

2022年09月08日 | Weblog

自由題で見事トップ賞に輝いた竹葉さんの秀句。

体に堪える残暑。健康な人でも辛いのに闘病中ならなおさらです。わがままも言いたくなるでしょう。「わがまま」と「ながながし」がどこか響きあっている感じがしました。そして、作者はこのわがままに寄り添っておられる気がしました。

皆さんからのコメントです。

結宇さん:実景なれば、よく気分が出てますね。お大事に。 

千香子さん:夏を乗り切った 勢いで頑張って下さい。

須美さん:病む君のわがままを苦々しくは思っているのだろうけれどなんだか憎めない愛を感じる。

亜子さん:少しわがままを言って甘えている様子。それが長く続いて作者は少し疲れているのかも知れないが、俳句に詠むことで介護ストレスを解放して欲しいと思う。愚痴っぽくならずに巧みに詠まれている。「ながながし」がいい。

晴代さん、佐保子さん、能登さんも採られています。

       ★★★

「トップ賞おめでとうございます!!」と竹葉さんにお祝いのメールをお送りすると、あろうことか、句会の結果発表の前日にご主人様が亡くなられたという訃報が届きました。あまりに突然のことに、おかけする言葉も見つかりませんでした。。。

それでも、「夫がいてくれたから句ができて、これからが思いやられます。最後に報告もでき嬉しく思います。ご心配ありがとうございました。」と大変な時に早速お返事を下さいました。

闘病を支え続けた竹葉さん。「秋めく」の兼題では

    秋めきてただただ眠る夫の顔

という句を作っておられます。やはりご主人のことを詠んでおられました。優しく見守る竹葉さんの姿が見えるようです。

郁子さん:夏の間、体調が悪かったのでしょうか。少ししのぎやすくなりよく眠れるようになったのでしょう。夫の寝顔を見ながら安堵すると同時に、その静かな時間に寂しさも感じているような。人生の秋がオーバーラップします。

須美さん:夏の疲れがでたのでしょうか?それとも秋めいて落ち着いて寝られるようになったのでしょうか。眠り込んでいる夫の顔を覗き込む妻の安堵というか愛を感じる。

          ★★★

あれから2週間経ち、竹葉さん、少しは落ち着かれたでしょうか?いろんな思いが入り乱れて俳句どころではないかも知れませんが、これからまたご主人との思い出を句にされることによって少しでも淋しさがまぎれればと思います。ご主人もきっと竹葉さんの俳句を楽しみにされていると思います。一同、心からお悔やみ申しげます。麗子

 

 

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