先月からまたこの575の会に復帰してくださった童子さん。兼題自由題ともトップ賞でお休みしていてもちっとも感性が衰えず、新鮮な刺激をまた送って下さることになりました。
長野県上田市の無言館へは三月に行かれたそうです。戦没画家慰霊美術館。童子さんからお写真が数枚送られて来ました。コンクリートの打ちっ放しの飾り気のない外観。ひっそりとした静かな木立の中にたたずんでいるように見えました。戦争で亡くなった若き画学生の声なき声が聞こえてくるようでした。実際には菜の花は咲いていなかったそうですが、黄色の菜の花が小さく揺れるという表現が若くしてはかなく散った命のようにも見えます。
竹葉さん:無言館に「小さく揺れて」がいい取り合わせだと思います。声に出されてなくても何か言いたげな感じがします。
須美さん:小さくが効いていると思う。
亜子さん:若くして戦争で亡くなった方々の絵はすばらしく、いろんなことを語ってくれる。菜の花がよく似合い、それが小さく揺れるということはそよ風が吹いている。亡くなった方を悼み偲ぶやさしいそよ風。
無言館のホームページを見たら館主の窪島誠一郎さんの言葉に
「あなたを知らない
遠い見知らぬ異国で死んだ画学生よ
私はあなたを知らない
知っているのはあなたが遺したたった一枚の絵だ」とありました。
無言の絵が多くを語っているのですね。私はまだ行ったことがないのでいつか必ず行こうと思いました。麗子