自由句でトップ賞になった晴代さんの秀句。
季語「春隣」(はるどなり)は実は冬の季語です。もう春がそこまで来ている感じ。傍題に「春近し」「春まぢか」などがあります。ちなみに冬隣は秋の季語です。この辺りが季語の難しいところですね。
昨日から弥生三月となりました。この句は一か月くらい前の様子でしょう。枝に蕾や芽がぽつぽつとつき始めて春の胎動を感じさせてくれます。期待感もふくらむ感じです。梅の木でしょうか?ぽつぽつという表現がかわいらしくまさに「小さい春見つけた♪」の気分ですね。
皆さんのコメントです。
竹葉さん:春の訪れを「枝動きだす」で表してること、その様を「ぽつぽつと」と言う表現、なんだか合うなぁと感心しました。
郁子さん:蕾がふくらむと枝の存在が俄然出てきて、生きていると感じさせます。「ぽつぽつと動き出す」平易な表現でとてもよく現わしていると思いました。
結宇さん:Next to the corner ですね。 春の新芽が見えるようです。
須美さん:枝動き出すの表現が好き。ぽつぽつも良い。
泉さん:春が日に日に近づいている様子がわかる。
亜子さん:◎の句。「ぽつぽつ」という表現がいい。木の芽が芽吹いたりたり、蕾が膨らむ気配を「枝動きだす」という言葉で表したのがうまい。いかにも春隣といった感じ。
★★★
日ごと庭も枝も動いています。紫陽花の新芽も出始めました。寒さの中で春を待つ気持ちは卒業シーズンにもぴったりですね。麗子