575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

仮葬儀・紺屋・たかり              愚足

2006年11月27日 | Weblog
 句会のお題「北風」を調べていて久しぶりに「虎落笛」に再会した。
 
 「冬の烈しい風が柵や竹垣などに吹き当って出す笛のような音」とある。

 一度聴いてみたいものと思うと同時に、「虎落=もがり」の意味が気になって辞書をひいてみた。
 ①その昔、死者を本葬するまでの間の仮葬しておく事、またはそうした場所(もがりば)の囲いの事。
 ②戦場・城塞などに作られた防衛柵の事。虎防止の柵とも。
 ③紺屋などで染物を干すために立てた竹や木の支柱の事。
 ④ゆすり・たかりの手合(もがり者)の事。(人を通さないための縄=もがり縄)
  動詞=もがる。(ゆすり、たかる。)
 時代が下るほどに、意味が下落したようですが、それなりに一貫した物は感じます。本当にしみじみ「もがり笛」を聴いてみたいものですが、ゆすり・たかりは遠慮したい物です。
               
コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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喪と関係がったの? (遅足)
2006-11-27 15:46:17

モガリは、まだあの世に行っていない時間。
死者を悼む気持ちがあるとは知りませんでした。
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不勉強でした (愚足)
2006-11-27 21:00:45
 もがりとは、霊魂がからだから離れていない屍の状態で、まだ完全に死者とはみなされず、生きた人としての待遇を捨ててはいない期間でした。
 山本健吉氏によれば「もがり」とは、仮喪(かりも)であり、大昔の形容語は、フランス語のように後ろに着く事があったとか。
 
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