ON  MY  WAY

60代を迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされ生きる日々を綴ります(コメント表示承認制です)

小さい鉢の中で生きるために懸命に根を伸ばす

2019-06-04 19:21:17 | 草木花
人間が愛でるために、動物にせよ植物にせよ、世話をし育てることがある。
せっかく手に入れたのに、うまく世話できなくて困ってしまうことも多い。
うまく世話する自信がないから、動物をペットとして飼うことはしない。
また、植物でも、それに応じた世話の仕方があるから、なかなかうまく育てることは難しい。
だから、1年草はともかくとして、それ以外の植物を買ってくることはあまりしていない。

そのような世話下手な事情から、自分で育ててきれいに咲かせるよりも、きれいに咲いている山野草の花を写真で撮ることの方が好きだという私である。

けれども、自分が買ってきたものでなくとも、昔母が元気だった頃に買ったものだから今から15年以上前から家にある植物もある。
育て方をきちんと知り、土を換えたり適度に芽を摘んだりすればよいのだが、今まで仕事の忙しさ等を言い訳に、それらの世話をちゃんとしてこなかったものも多い。
剪定は妻がしてくれていたが、土の世話は私が怠っていた。

とはいえ、今は仕事で忙しい訳ではないのだから、世話をせずにそのままにしておくことは良心が痛む。
家にある、鉢植えのサツキとかツツジとか(微妙な違いが分からない)の土も数年前に換えたきりになっていた。
ちょっとだけ気合を入れて、数年ぶりに土を入れ換えることにした。

鉢から土を外して…と思っていたが、根が土を抱えて離さないものがあった。
中の土から、昆虫の幼虫が出てきたものもあった。
蟻が巣を作っているものもあった。
みんな、ごめんなさい!
ツツジやサツキ、さぞかし息苦しかったことだろう。
今、古い土をほぐして、新しい土にするからね、そう心の中でつぶやいて新しい土との交換作業を続けた。



驚いたのは、土が硬くなっていて鉢から抜けなくなっていたものがあったことだ。
鉢の中で根が成長し張っているだけでなく、鉢底の底網を破って穴から飛び出してしまったのだ。
これを鉢から外すのには、時間を要した。
根を一部切ったり上から土を減らせる限り減らせるよう削ったりして、30分くらい時間をかけて、ようやく取り出せた。
狭い鉢の中で根がくっついて固まっていてすごい状態だった。
割りばしなどで何度もつつきながら、少しずつ古い土を出した。

まあ、なんとも窮屈な思いをさせていたことだろう。
植物は動けない。
それでも、こんなふうに生きるために必死に根を伸ばしていたのだな、と思った。

その生命力のたくましさに驚くとともに、水や肥料をやる以外に、もう少し世話の仕方について考えやらなくてはいけないな、と反省したしだいである。


コメント
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