ON  MY  WAY

60代を迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされ生きる日々を綴ります(コメント表示承認制です)

埼玉の家とネコのナオトくん

2019-06-29 10:33:19 | 生き方
義兄が亡くなる前、数年間一匹のネコを飼っていた。
撮った写真をパソコンの背景にしておくなど、可愛がっていたことが伝わってくる。
その風貌を見ると、決してかわいいとは言えない。
どちらかというと、憎まれやすいかもしれない風貌だったとも言える。
でも、義兄はそのネコを可愛がっていたのだった。

そのネコの名前を義兄は、「ナオト」と名付けていたのだった。
そのネコはもともともらってきたり飼ってきたりしたものではない。
いつの間にか家の周りをうろつくようになり、居心地がよかったのか、住みつくようになったらしい。
だから、みなしごのネコだったらしいのだ。
「みなしご」といえば、「タイガーマスク」の「伊達直人」である。
ネコの名前「ナオト」は、そこからとったということなのである。

義兄が可愛がっていたことは、新車に付けたナンバーからも分かる。
そのナンバーは、「7010」。
「ナ・オ・ト」だったのだ。

義兄としてみれば、一人ですむ家、そこに来た一匹のネコ、ということで、お互いにひとりぼっちという気持ちがあったのかもしれない。
だから、可愛がっていたということもあるのだろう。

義兄が、たまに一人で新潟へ来ても、翌日埼玉へ帰ると、ちゃんと(?)迎えてくれたナオトくんであった。
だけど、残念なことに、そのナオトくんが、ある時からいなくなってしまった。
行方不明になってしまったのである。
義兄は、それを非常に寂しがっていた。

昨年、義兄が亡くなった後、埼玉の家には、ときどきネコが寄りついてくるのを見てきた。
義兄は、ナオトくんがいなくなった後も、家を訪ねてくる(?)ネコを見て、思い出していたのかもしれない。
そのネコたちをも可愛がっていたのかな、と思う。

そう考えるのは、この家の周辺では、こんなふうにリラックスしているネコたちの姿が今も見られるからである。


その姿に、ほっこりしてしまう。

ナオトくんも義兄も、今はもういないけれど、相変わらずネコはほっこりしながら過ごせるのだなあ、この家で…。
その姿に、「ほっこり分け」してもらっている私たちであった。

コメント
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