富士山頂でドローンは飛ぶのか!?
「ドローン元年」とも呼ばれる今年2015年は、運輸・物流・測量調査など幅広い分野でドローンが活躍するきっかけの年となりました。5月には初めてのドローン展示会である「第一回国際ドローン展」も開催されました。ドローンが悪いことに使われ問題になった年でもありますが、私たちは3年前からドローンを空撮で使い、様々な美しい風景を撮影してきました。被写体として富士山を取り上げたことはたくさんありますが、それは富士山周辺の湖からだったり、クルマで行ける五合目付近からのものばかりでした。今回その集大成として富士山頂からのドローン空撮に挑戦してきました。
過酷な登山をしなくてもドローンなら上空まで行けるのでは、と思う人もいるかもしれませんが、そもそも一般的なドローンの飛行時間は10~15分程度。標高2300m付近(五合目)から3776mの頂上まで飛ばそうと思うと、1400m以上上昇しなくてはならず、往復の時間を考えても行ける範囲は限られてしまいます。そもそも目視できる範囲で飛ばさなくてはならないので、やはり富士山頂を空撮するためには富士山に登頂せざるを得ません。
まずは機材選びから
登山することを考えると、小型のドローンの方が装備を軽く小さくすることができるのですが、軽いと風に流される危険性があるので、ある程度重量があってパワーのあるドローンでなければ、富士山頂の過酷な条件下では操縦できません。また、より綺麗な映像を撮影するためには、高性能なカメラを搭載できる大型のドローンが望ましいのですが、逆に登山そのものの大きな負担になってしまいます。そのため今回は、最初から4Kカメラを内蔵しているオールインワン型・中型ドローンを選択しました。カメラを後付けで取り付けるタイプのドローンよりも、メーカーがきちんと空気抵抗や重量バランスを考えて設計しているオールインワン型のものの方が、過酷な条件下であってもより安定した飛行が期待できるのではないかと考えたからです。
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