2011年05月03日(火)
自己紹介文 【NHKで「科学と文化」のニュース、番組の取材にあたる専門記者の集団です。宇宙、医療、原子力、IT、文学、芸能、サブカルなど幅広ーい分野で毎日取材に駆け回っています。 ツイッター(NHKサイトを離れます)でも情報を載せています。ご覧ください。】 最近の記事 各地の放射線量(地上) & 放射性物質濃度(海水) 5月2日 Radiation measured in the waters and air ( Fukushima Plant ) 校庭の土処分方法 基準提示を 各地の放射線量(地上) & 放射性物質濃度(海水) 5月1日 Radiation measured in the waters and air ( Fukushima Plant ) 2011年04月29日 (金) 「官房参与が辞任・記者会見資料を全文掲載します」 この記事と動画はこちら ☆まあ一度覗いてみてください。こういう連中もおるんやと、なんとなくホッとしますよ。 ただ、いつまでこの視点とコンテンツが続くかは読者次第。 なんしろ世の中にあるもんは、いっつも変わっていくのが当たり前のことやから。 サイトはこちら。 |
☆茶化すとか冷やかすとかいうのも勿論あるが、最近の海外のメディアは、日本がどっちを向いていくのか、あるいは本当のところの「集団としての解決力」があるのかどうか本音で心配している気配がある。それもこれも、県境は勿論だが国境を選ばずどこへでも風で伝わる放射能の怖さを知っていることと、日本が生産する、他国では代替品がないコア工業品がサプライチエーンから脱落していることの不安から来ていることもある。 1、「役に立たない日本の政治 日本を復興するのか、破滅させるのか」 イギリス エコノミスト誌 一部引用・・ 国民は、再度回転ドアのように首相が入れ替わることを望んでいないにもかかわらず、政界はこのような現状だ。指導者が本来原発問題と被災者救援に集中すべき時に、権力闘争のための権力闘争に明け暮れることは、誰が見ても常軌を逸している。そう思わないのは策略に夢中な政治家だけだ。 震災からの復興の道筋について、説得力のある選択肢を提示している主要政党はない。その点においては与党の民主党も例外ではない。今回の危機を改革を推し進めるチャンスと捉えるどころか、民主党の岡田克也幹事長は、復興計画や新たなエネルギー政策、再建のための消費税増税などを同党から提案するのは、事態が落ち着いてからだと発言している。 しかし、希望がないわけではない。4月26日、政府が新設した東日本大震災復興構想会議で、議長を務める五百旗頭真氏と検討部会の部会長を務める飯尾潤氏(いずれも民間人)が、死者・行方不明者(津波にさらわれたと見られる)合わせて2万6000人近くという壊滅的な被害を受けた東北地方の復興について、出発点となる考えを表明した。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 一般国民が変化を求める大きな声を上げれば、後押しになるかもしれない。しかし、数日前から東電に対して起きている散発的な抗議行動を除くと、日本国民はまだ、つまらない政治家をおしのけて意見を述べるには至っていない。 全文はこちら 2、「我慢」に沈黙を強いられるニッポン イギリス エコノミスト誌 全文はこちら |
☆災害が起きたとき、病人や弱い立場の人が普通の人より辛いことになる。東北大学医学部の学生の現地支援活動の報告は胸が痛むが、この報告者にはありがとうと思う。 「三度目の相馬・南相馬訪問記」 医療ガバナンス学会 (2011年4月30日 06:00) から一部引用・・ 東北大学医学部5年 一條貞満 鹿島厚生病院のスタッフは9割がた戻っており、やる気は十分でした。看護師さんは院長先生に、「いつから規制外れるんですか」と聞いてくるそうです。「もう少し」と渡邊善二郎院長は答えて、もどかしい思いをしていました。 南相馬では、ルールが人を死なせてしまうという、本末転倒な人災が起こっています。現況のしのぎ方を考えつつ、県には見直しを求める必要があります。 脳卒中問題の他にも、精神科分野も問題が発生しています。 南相馬市から第一原発にかけて、精神科があるのは、双葉病院、双葉厚生病院、小高赤坂病院、雲雀ヶ丘病院で、計500床ありましたが、今回の震災で、すべて閉じられました。精神科の医師はいなくなってしまいました。 今後、PTSDが問題になるであろうこの事態に、精神科医がいないという状況は、ますます具合が悪いでしょう。 今回の福島での活動で、県立相馬高校の養護教諭の只野喜代美先生にお話を伺いました。PTSDをかなり気にかけていて、彼女自身、非常に心労していたように見えました。 相馬高校は18日に始業しました。只野先生は、生徒が保健室にごった返すのではないかと心配していたようですが、実際は、学校全体が驚くほど静かだったそうです。「大丈夫なのかな」と思っていたところ、今年新1年生の女の子が保健室に来て、少し休みたいと言ってきました。この子は、津波で実家が流され、家にいた祖父母は亡くなったそうです。時々、ふと突然、涙が流れるそうです。先生方も、生徒にどう接していけばいいのか分からず、困惑しています。 全文はこちら |
☆ビンラディンがついに捕まった。自国で起こった大量殺人事件の実質的な首謀者を、他国に軍人を派遣して、他国で捕捉殺害する・・。超法規的と言うのだろうか? 法律論議は別にして「強国は暴力装置」であることの一面を、衣の袖から鎧ではなく、モロに見せてくれたような気がした。 今回の処置は地球上の国家や民族が、既に国境なき時代に暮らしていることを否応なく教えてくれるし、それぞれの土地の住民のルールが、地球上の「世間さま」と食い違ったときどういうことになるかの実例の一つかも知れない。 しかし「世間さまの目」と言うのは旦那衆には都合のいいものではある。 2011年5月3日発行JMM [Japan Mail Media] No.634 Extra Edition3 『from 911/USAレポート』第512回から全文引用。 「「ビンラディン殺害」成功に湧くアメリカ」 ■ 冷泉彰彦:作家(米国ニュージャージー州在住) それにしても驚きました。こんな形で「911」のストーリーが展開してゆくとは私は全く考えていませんでした。またオバマという大統領が「ここまでやる」ということも私には驚きでした。 5月1日の日曜日の晩、夜遅くに各メディアから「ビンラディン死亡」の情報が流れ始め、やがて夜の10時半から大統領が記者会見を行うという発表がありました。 すぐに、ネットにはホワイトハウスのサイトからのストリーミング映像の準備がされ、TV各局も特別番組に切り替わってホワイトハウスからの映像を待つ形となりました。 ですが、大統領は一向に出てきません。CNNなどは、急遽「出勤」してきたジョン・キングとウォルフ・ブリッツアーが「歴史的なスピーチとなるので最後まで一字一句を訂正しているらしい」などと話し合って「場をつないで」いるうちに、緊張感は否が応でも高まっていきました。 一方で、ホワイトハウスの周囲にはニュースを聞きつけた人々が続々と集まり、異様な雰囲気になっていたのです。そんな中、オバマは散々待たせた挙句、11時30分になってようやく会見を行いました。「米国は作戦を実行し、オサマ・ビンラディンを殺害した」という語句にはじまる簡潔で毅然とした内容を、無表情で一気に発表 したオバマには一分の隙もない、つまり躊躇も反省も、あるいは付帯条件も何もない、とにかく自分が命令して実施したというストレートなメッセージでした。 この日曜の晩、全米ではお祭り騒ぎが繰り広げられました。勿論、騒いだ人数大したことはありません。各都市でそれぞれ数百人、マンハッタンの「グラウンドゼロ」でも千人程度だったようです。ただ、こうした騒動はTVで全米に中継され、それなりに共感をもって受け止められていることを考えると、やはり歴史的なのかもしれません。 では、何故、アメリカ人は大喜びしているのでしょうか? (1)911の「仇討ち」が出来たということ。カウボーイ文化といえばそれまでですが、21世紀においてもまだ復讐の完成に達成感を感じるカルチャーがあるのは事実です。とにかく、アメリカ人は「戦勝」が大好きであり、そこで星条旗を振り回すのが好きな人が大勢いるということです。 |
☆この記事を読むと世論操作のための政局記事や、検察など官庁のリークによる記事と違って、取材源あるいは情報源を隠す「・・が分かった」という表現はない。 きちんと情報源が「福井県」であることがわかるようになっている。 電力会社は、これまでも当然ながら原発に関する平常ならざる情報は、原子力発電所がある県への報告義務があった。 しかし、過去は経営者や役員は阿吽の呼吸で不都合な事実や数値を隠蔽したり、改ざんをするよう自社の現場に指示していた。そして県も不都合な情報を出来るだけ県民を刺激しないように取り扱う空気があった。 今回の福島の事故以来、それらのことは目下のところは改善されているようだ。今や県のお役人も、電力会社に協力し自分のところで情報を止めておくだけのメリットは消えたと思っているのだろう。 彼らの中にも、自分が県庁勤務の公務員である前に、自分と家族が原子炉11基のすぐ近くで暮らす生活者であることも考える人がいるのだろう。それにしてもこのニュースは不気味だ。 敦賀原発 放射性物質濃度が上昇 5月2日 20時33分 NHKニュース 福井県にある敦賀原子力発電所2号機で、原子炉を通る1次冷却水の放射性物質の濃度が通常の750倍に上昇したことが分かり、日本原子力発電は、核燃料が収納されている管が僅かに破損している可能性があるとして、近く、原子炉を止めるかどうか検討することにしています。 福井県によりますと、運転中の敦賀原発2号機で、週に1度の、原子炉を通る1次冷却水の検査を行った結果、冷却水に含まれる放射性物質のキセノン133とヨウ素133の濃度が、先月下旬の値に比べて最大で750倍に上昇していることが分かったということです。福井県によりますと、放射性物質の濃度が上昇しているのは1次冷却水だけで、建物の内部や環境への影響はないということです。日本原電や福井県は、核燃料が収納されている金属製の管が僅かに破損したうえで、放射性物質が漏れ出している可能性があるとして、近く、原子炉を止めるかどうか検討することにしています。日本原電は「現時点では運転を止める必要はないと考えているが、放射性物質の濃度を毎日測定し、放射性物質の濃度を監視していく」と話しています。 |
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