毎日バッハをきいていこう!

一日一バッハ




今夜しばしのあいだ楽しむのは、オーガスタ・マケイ・ロッジの「Beyond Bach and Vivaldi」(NAXOS 8.573893)です。ロッジはアメリカのヴァイオリン奏者。アルバムは2017年の録音で、収録曲は「Rare Unaccompanied Works for the Baroque Violin」という副題が示しているように、バロック時代のめずらしい独奏ヴァイオリン曲が集められています。ここでは、アルバム劈頭のニコラ・マッテイス子の「アリア・ファンタジア」と、ほかにいくつかみつくろって楽しみます。

マッテイス子(1690年ごろ~1749年、アルバム解説書では1670年代後半~1737年)は、同名の父(1650年ごろ-1713年以後)と同じく、すぐれたヴァイオリン奏者、作曲家です。「アリア・ファンタジア」は87小節の、ほぼアルペッジョのみの楽曲。今日の午前中にきいた、無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番のチャッコーナ(シャコンヌ)にもアルペッジョの部分がありますが、長さではマッテイス子がまさります。

「アリア・ファンタジア」はロッジの録音後、多くの奏者の録音が続いており、イザベル・ファウストも2020年に録音しています。ファウストの演奏はアルペッジョの中にもこまやかな表情があり、一聴に値するもの。また、ファウストのアルバムはロッジのそれとプログラム構成が似ており(両アルバムとも「アリア・ファンタジア」にはじまりハインリヒ・イグナーツ・フランツ・フォン・ビーバーのパッサカリアでおわる)、後輩のアルバムへの密かなオーマジュかと思ってしまいます。

8.573893

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