毎日バッハをきいていこう!

一日一バッハ




VOCES8(ヴォーチェス・エイト)の歌唱できいているバッハのモテット、今日これからきくのは「イエスよ、わが喜び」(BWV227)です。昨日の「主を頌めまつれ、もろもろの異邦人よ」は単一楽章でしたが、こちらの「イエスよ、わが喜び」はヨーハン・フランクの同名コラールと「ローマの信徒への手紙」を交互に配した11楽章からなっています。このアルバムでのVOCES8は、「高い歌唱技術の要求されるバッハのモテットだって、楽々歌えますよ」という歌唱で、ノリがよいというか、とてもスタイリッシュです。この「イエスよ、わが喜び」もそうなのですが、うまいことはうまいのですが、歌詞がうわすべりしているようで(ドイツ語がよくないのも一因かも)、痛切感が弱いように思われます。

CD : SIGCD213(Signum Records)

SIGCD213

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これからきくのは、VOCES8(ヴォーチェス・エイト)による「主を頌めまつれ、もろもろの異邦人よ」。このBWV230は4声合唱のためのモテットで、単一楽章の構成。そのため、カンタータの一部という説、またバッハの真作ではないという説もあります。たとえ疑義があるにせよ、一素人のきき手にとってはまだバッハ。夕食まえのひとときを、バッハとともに静かにすごします。

CD : SIGCD213(Signum Records)

SIGCD213

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昨日からききはじめた、VOCES8(ヴォーチェス・エイト)によるモテット。VOCES8はイギリスのヴォーカル・アンサンブルで、このアルバム(2010年録音)ではセネジーノ・プレイヤーズと共演です。今日これからきくのはBWV228で、二重合唱のためのモテット。『バッハ事典』によれば、「1726年2月4日、ライプツィヒ市参事会員ヴィンクラーの未亡人、ズザンナ・ゾフィアの追悼式で演奏された説が強いが、確証はない」とのことです。

CD : SIGCD213(Signum Records)

SIGCD213

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今週きいていくのは、イギリスのヴォーカル・アンサンブルVOCES8(ヴォーチェス・エイト)によるモテット。VOCES8は「クラシックの合唱音楽を専門としながらも、彼らのレパートリーはルネサンスのポリフォニーからユニークな編成のジャズやポップスまでと幅広」(「KAJIMOTO」によるプロフィール)く、同じようなヴォーカル・アンサンブルである大先輩のキングス・シンガーズを思わせます。ジャケット写真ですが、「BACH MOTETS」となければこれがバッハのモテット集だとは思えないデザイン。VOCES8の活動スタイル、あるいは歌唱スタイルさえもうかがえるような。ともかく、6曲のモテットを収録順にきいていくこととし、まずは「主に向かいて新しき歌を歌え」(BWV225)をききます。共演のアンサンブルは、セネジーノ・プレイヤーズで、録音は2010年です。

CD : SIGCD213(Signum Records)

SIGCD213

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三位一体の祝日にきくのは、鈴木雅明とバッハ・コレギウム・ジャパンによる「主に讃美あれ」です。このBWV129は、1727年6月8日に初演されたカンタータ。歌詞はヨーハン・オレアーリウスの「主に讃美あれ」全節で、それぞれの詩節は「主に讃美あれ」とはじまります(第5節をのぞく)。第3曲はフルートをともなう技巧的なソプラノのアリア。ソプラノのためのアリアとしてはお気に入りのひとつで、ここでは野々下由香里が歌っています。なお、ほかの独唱者はロビン・ブレイズとペーター・コーイ、録音は2009年です。

CD : BIS-SACD-1801(BIS Records)

BIS-SACD-1801

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これから視聴するのは、ペーター・ダイクストラたちによるロ短調ミサ曲(BWV232)。ダイクストラは、バイエルン放送合唱団と「ヨハネ」「マタイ」の両受難曲、「クリスマス・オラトリオ」を録音・録画してきましたが、のこるロ短調ミサ曲も2016年に収録し、これがこれから視聴するDVD化された映像です(別録音のCDもあるようです)。

共演するオーケストラは、「ヨハネ」「マタイ」と同じくコンチェルト・ケルン平崎真弓と阿部千春が参加)。バイエルン放送合唱団は42名編成(映像で確認)で、独唱者はクリスティーナ・ランズハーマー、アンケ・フォンドゥンク、ケネス・ターヴァー、アンドレアス・ヴォルフの4名を別にたてています。収録場所はヘラクレスザールではなく教会で、ニュルンベルクの聖ローレンツ教会です。

映像をみていて気になったのは「サンクトゥス」などでの合唱団の配置。わざわざ、ソプラノ、アルト、テノール、バスの4名2組を指揮者の左右に配置させています。「6」声の合唱が「聖なるかな」と呼び交わすのですが、管弦楽と合唱のそれぞれ左右2組の配置もふくめるとこれで「6」組となり、音楽だけでなく映像的にも六翼のセラフィムを表象させたのかもしれません。

DVD : 900516(arte)

900516

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市瀬礼子と武久源造によるオブリガート・チェンバロとヴィオラ・ダ・ガンバのためのソナタ。一昨日から番号順に楽しんでおり、今日きくのはト短調の第3番です。このBWV1029でも武久はフォルテピアノを弾いており、楽器はゴットフリート・ジルバーマン(1747年)にもとづくそれ。ごくごく小さな音できくと、まるでリュートかハープのようにきこえるときがあり、チェンバロとはちがう陰影の妙味が楽しめます。ただし、冴え冴えとしたチェンバロと、くすんだ響きのガンバとの対比の妙は失われていますね。なお、市瀬のガンバはヨアヒム・ティルケ(1700年ごろ)の、武久のフォルテピアノは深町研太(2007年)の製作で、録音は2016年です。

CD : ALCD-1162(ALM RECORDS)

ALCD-1162

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昨日に続き今日もきくのは市瀬礼子と武久源造によるガンバ・ソナタ。これから楽しむのはガンバ・ソナタの第2番で、このBWV1028での武久は、根拠となるいくつかの特徴をあげフォルテピアノでの演奏を選択しています。これがじつに玄妙な響きを醸成しており、異次元な感覚。なお、市瀬のガンバはヨアヒム・ティルケ、武久のフォルテピアノは深町研太(ゴットフリート・ジルバーマンによる)の楽器です。録音は2016年。

CD : ALCD-1162(ALM RECORDS)

ALCD-1162

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今日からきいていくのは、市瀬礼子と武久源造によるガンバ・ソナタ。音源は「バッハの錬金術」と題されたシリーズの第1巻で、2016年3月に録されたものです。市瀬はこのブログでその名のみ何度か紹介したガンバ奏者。ジョン・エリオット・ガーディナーたちによる「マタイ受難曲」の特別な演奏会(「ベルギーでのテロ(2016年3月22日)翌日の『マタイ受難曲』演奏会」)にも参加していました。武久は市瀬との共演にあたり、チェンバロとフォルテピアノを弾きわけています(ほかに収録されたトッカータも)。これからきく第1番はチェンバロでの共演(「線的な対位法を基調としている」ことなどから判断)。そのチェンバロはフィリップ・タイアーの1993年製の楽器で、クリスティアン・ツェルの1728年製によっています。市瀬のガンバはヨアヒム・ティルケが1700年ごろに製作した楽器です。

CD : ALCD-1162(ALM RECORDS)

ALCD-1162

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聖霊降臨節第3日にきくのは、鈴木雅明とバッハ・コレギウム・ジャパンによる「彼は己の羊の名を呼びて」です。このBWV175(全7曲)の台本は、昨日のBWV68と同じでクリスティアーネ・マリアーネ・フォン・ツィーグラー。初演は1725年5月22日、つまりBWV68の翌日ということになります。第1曲がレチタティーヴォ、第2曲がアリア、第3曲がレチタティーヴォというふうに、第6曲まではレチタティーヴォとアリアが交替。第7曲はヨーハン・リストのコラールとなっています。なお、BWV175ではヴィオロンチェッロ・ピッコロが編成されていますが、この録音ではそのパートにヴィオロンチェッロ・ダ・スパッラがもちいられています(奏者は製作家でもあるディミトリー・バディアロフ)。

CD : BIS-SACD-1641(BIS Records)

BIS-SACD-1641

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聖霊降臨節第2日にきくのは、鈴木雅明とバッハ・コレギウム・ジャパンによる「げに神はかくまで世を愛して」です。このBWV68は1725年5月21日に初演されたカンタータ(全5曲)で、台本は女流詩人クリスティアーネ・マリアーネ・フォン・ツィーグラーによるものです。終曲(第5曲)の合唱は、そのはじまりの旋律など、「追悼頌歌」(BWV198)の第1部の終曲(第7曲)とちょっと類似点があって、きくといつもどきりとさせられます。なお、第2曲と第4曲のアリアは「狩のカンタータ」(BWV208)からの転用です。

CD : BIS-SACD-1641(BIS Records)

BIS-SACD-1641

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聖霊降臨節第1日にきくのは、カンタータ「歌よ、響け」です。このBWV172は、1714年5月20日にヴァイマールで初演され、ヴァイマールでもライプツィヒでも再演されています。音楽は晴朗かつ華やかで、バッハもよほど気に入っていたのでしょう。音源はジョシュア・リフキンとバッハ・アンサンブルによるCD(このCDはヴァイマール時代の3曲のカンタータを収録)。リフキンということで最小限の編成をとっており、合唱も独唱が歌うOVPP(OVPPについては記事「OVPPによる演奏」)です。

CD : DOR-93231(Dorian)

DOR-93231

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樋口隆一著の『バッハ カンタータ研究』(音楽之友社)は、1987年7月に発刊されたバッハ研究書。先日、『バッハの人生とカンタータ』(春秋社)を紹介するさいに、「さらなる情報をもとめるならば」(記事は「樋口隆一著『バッハの人生とカンタータ』」)と、『バッハ カンタータ研究』を推奨したのですが、肝心の紹介がまだでした。『バッハ カンタータ研究』は、発刊からすでに30年が経過していますので、バッハ研究の最新成果は反映されていません。しかし、実体験をもとにした校訂作業における資料批判(第3章の5)など、日本ではあまり評価されない研究について知ることができ、じつに読みごたえがあります。

バッハ カンタータ研究

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4週にわたって楽しんできた、映像による「平均律クラヴィーア曲集 第1巻」(EuroArts 2053738)。これはBBCウェールズとEuroArtsの共同制作によるもので、前後半で奏者を替えて収録されています。これからきくのは第1巻の掉尾を飾る第24番。後半担当のジョアンナ・マグレガーによる演奏です。無限に続くかと思わせるプレリュードは、中庸のテンポ。前半を担当していたアンドレイ・ガヴリーロフだったら、もっとゆっくりと弾いていたかもしれません。収録場所は、アントニ・ガウディの設計になるバルセロナのグエル邸(Palau Güell)で、2000年に収録されています。

なお、第2巻にも同じBBCウェールズとEuroArtsによる映像作品があり、そちらは前半をニコライ・デミジェンコ、後半をアンジェラ・ヒューイットが弾いています。ここで視聴してきた音源は、第1巻、第2巻、さらにEuroArtsから発売されたバッハ関係の映像作品を集めた12枚組のDVDセット。収録内容は手持ちとだぶるものもあったのですが、「平均律」をふくめ未聴のものがあったのと、12枚で5千円未満という、とても安価だったこともあり入手しました。第2巻についてはまた別の時期にでも紹介したいと思っています。

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これから視聴するのは、ジョアンナ・マグレガーによるプレリュードとフーガの第23番(「平均律クラヴィーア曲集 第1巻」)。さらさらと流れる小川のようなプレリュードに、水しぶきが細やかにあがる渓流のようなフーガが続きます。映像は2000年、バルセロナのグエル邸(Palau Güell)で収録されたもので、BBCウェールズとEuroArtsの共同制作によるDVD(EuroArts 2053738)です。

2053738

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