今週きいていくのは、リチャード・タニクリフによる「無伴奏チェロ組曲集」です。タニクリフは、王立音楽大学(RCM)で学んだイギリスのチェロ、ヴァイオル奏者で、イングリッシュ・バロック・ソロイスツなど、ロンドンの主要なピリオド楽器オーケストラに参加しています。CDの録音は、2010年10月、2011年2月、11月におこなわれたもので、今日の第1番(BWV1007)から番号順(収録順でも)にきいていくことにします。
ところで、このCDの表紙は断崖の上に建つ灯台の写真なのですが、チェロ組の表紙にどうして灯台なのでしょう。この疑問はタニクリフの解説書を読んで氷解。解説には「3世紀にわたり、バッハの楽才は、りっぱな灯台の光のように、わたしたちの音楽風景を照らしてきました」とあり、これが表紙の灯台の理由だと推測できます。もっとも、灯台がタニクリフの要望だったのか、解説を読んだデザイナーの企図だったのかはわかりませんが。
CD : CKD 396(Linn Records)