毎日バッハをきいていこう!

一日一バッハ




先週に続き今週もきくのは6曲の無伴奏チェロ組曲。といっても、演奏するのはレイチェル・ポッジャーなので、ヴァイオリンでの無伴奏チェロ組曲ということになります。ポッジャーの簡潔な解説からは、調弦、調律など試行錯誤がうかがえるのですが、その成果としての演奏がどうなっているかは、未聴のアルバム(2018年録音)をともかくきいてみないことにはわかりません。ということで、今日から番号順(収録順)に楽しむことにし、これから第1番(BWV1007)をききます。編曲(トランスクリプション)もポッジャーで、この第1番ではト長調がニ長調に移調されています。使用楽器は、ペサリニウスによる1739年製ヴァイオリンです。

CD : CCS SA 41119(Channel Classics)

CCS SA 41119

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棕櫚の日曜日(枝の主日)にきくのは、フリッツ・ヴェルナーたちによるカンタータ「天の王よ、汝を迎えまつらん」(ERATO 2564 61401-2)です。このカンタータは1714年3月25日初演(ヴァイマール)。伝承されたカンタータ中、この日のためのカンタータはこれのみです(ライプツィヒでの再演時は受胎告知の祝日として上演)。ヴェルナーの録音は1961年。かれこれ60年ほどまえのもので、管弦楽と合唱は、プフォルツハイム南西ドイツ室内管弦楽団、ハイルブロン・ハインリヒ・シュッツ合唱団です。編成されたリコーダー(Flauto)は、録音当時としてはめずらしく、フルートではなくリコーダー(ここではハルトムート・シュトレーベル)が用いられています。

2564 61401-2

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今週きいてきたのは、リチャード・タニクリフによる6曲の無伴奏チェロ組曲。月曜日から番号順(収録順)にきいてきて、土曜日の今日は最後の第6番(BWV1012)を楽しみます。タニクリフの演奏は、よくもわるくもイギリスの奏者らしい演奏で、突出した表現やテンポはありません。そのかわり、弛緩と緊張のほどよいバランス感覚が好ましく、第6番もじゅうぶん楽しめます。使用楽器はこの第6番のみ5弦のピッコロ・チェロで、ボルドーのピエール・マラアルによる1726年製の楽器です。ちなみに、ほかはニュルンベルクのレオンハルト・マウスジール製作のチェロでした。

CD : CKD 396(Linn Records)

CKD 396

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今日これからきくのは、リチャード・タニクリフによる無伴奏チェロ組曲の第5番(BWV1011)。第2番と同じ2曲ある短調組曲のひとつで、バッハはのちにリュート組曲(ト短調に移調)に編曲しました。プレリュードはそれだけで、プレリュードとフーガ(あるいはフランス風序曲)という体をなしており、これに6曲の舞曲が続きます。6曲の組曲中で一番のお気に入りです。

CD : CKD 396(Linn Records)

CKD 396

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これからきくのは、リチャード・タニクリフによる無伴奏チェロ組曲の第4番。このBWV1010の調である変ホ長調は、ヨーハン・マッテゾンにいわせると、「いかなる官能的な豊かさをも、いわばゲジゲジのように嫌っている」(山下道子訳「マッテゾンの調性格論」)とのこと。たしかにハ長調の第3番のような開放感はなく、じつに渋いことはたしかです。

CD : CKD 396(Linn Records)

CKD 396

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今週きいているのは、イギリスのチェロ奏者、リチャード・タニクリフによる「無伴奏チェロ組曲集」です。2010年10月、2011年2月、11月に録音されたCDには、6組曲が番号順に収録されており、一昨日からその順で楽しんでいます。今日これからきくのは第3番(BWV1009)で、全体としておおらかな組曲。タニクリフの演奏はとがったところがありませんから、この組曲がいちばん相性がよさそう。使用楽器は1720年ごろ製作したチェロで、レオンハルト・マウスジール(ニュルンベルク)が製作者とみなされています。ピッチはA=415Hzです。

CD : CKD 396(Linn Records)

CKD 396

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これからきくのは、イギリスのチェロ奏者リチャード・タニクリフによる、無伴奏チェロ組曲第2番です。このBWV1008は6組曲中2曲ある短調の組曲のひとつで、瞑想的ともいえるプレリュードにはじまります。舞曲はアルマンド、クーラント、サラバンド、ジーグという基本舞曲に、メヌエットが挿入された構成。サラバンドはプレリュードと同じく瞑想的ですが、秘められた情念を感じさせる短調ならではの佳曲です。タニクリフの使用楽器は、ニュルンベルクのレオンハルト・マウスジールとみなされる製作者が、1720年ごろ製作したチェロです。ピッチはA=415Hz。

CD : CKD 396(Linn Records)

CKD 396

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今週きいていくのは、リチャード・タニクリフによる「無伴奏チェロ組曲集」です。タニクリフは、王立音楽大学(RCM)で学んだイギリスのチェロ、ヴァイオル奏者で、イングリッシュ・バロック・ソロイスツなど、ロンドンの主要なピリオド楽器オーケストラに参加しています。CDの録音は、2010年10月、2011年2月、11月におこなわれたもので、今日の第1番(BWV1007)から番号順(収録順でも)にきいていくことにします。

ところで、このCDの表紙は断崖の上に建つ灯台の写真なのですが、チェロ組の表紙にどうして灯台なのでしょう。この疑問はタニクリフの解説書を読んで氷解。解説には「3世紀にわたり、バッハの楽才は、りっぱな灯台の光のように、わたしたちの音楽風景を照らしてきました」とあり、これが表紙の灯台の理由だと推測できます。もっとも、灯台がタニクリフの要望だったのか、解説を読んだデザイナーの企図だったのかはわかりませんが。

CD : CKD 396(Linn Records)

CKD 396

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四旬節第5日曜日(復活節前第2日曜日)にきくのは、イ短調のデュエット(「クラヴィーア練習曲集 第3部」)。いつもの日曜日ならカンタータですごすところですが、この日のためのカンタータが伝承されていないので、その代替ということでハンス・ファーイウスによるBWV805をききます。ファーイウスは、1951年生まれのスエーデンのオルガン奏者。1983年から1989年にかけてバッハのオルガン作品全曲を録音しており、ここできくデュエットは1989年に録音されています。使用楽器は、スエーデンのカールスクルーナ、フレドリキ教会のヴァールベルク・オルガン(1764年)です。

CD : BIS-CD-443/444(BIS Records)

BIS-CD-443/444

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今日きくのは昨日に続き「ゴルトベルク変奏曲」。同曲の手持ちはまだじゅうぶんあるので、いろいろ迷ったすえ、アンネ・カテリーネ・ブッヒャーの2016年録音をCDを選びました。ブッヒャーは1950年、フランスはメス(ドイツ語ではメッツ)生まれ。チェンバロと通奏低音をロベール・コーネンらに、オルガンをノルベール・ペトリに学んでいます。使用楽器は、ドゥルケンにもとづくマティアス・グリーヴィッシュ製作のチェンバロです。

なお、「アンネ・カテリーネ・ブッヒャー」(Anne-Catherine Bucher)の表記ですが、ブッヒャーによる解説がフランス語だということを考慮すれば、フランス語に近い表記のほうがよかったかもしれません。ただし、出生地がメスであることも考慮し、ここではCD発売元の表記にならいました。

CD : 8.551405(NAXOS)

8.551405

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早起きして楽しむのは、シュ・シャオメイによる「ゴルトベルク変奏曲」(ACCENTUS Music ACC20313)。シャオメイは、1949年、上海生まれのピアノ奏者で、このDVDは、2014年、ライプツィヒのトマス教会でのライブ収録されたもの。シャオメイの「ゴルトベルク変奏曲」には、このほかにも、1990年、そして2011年の録音(どちらもCD)もあり、思い入れのある作品なのでしょう。DVD には演奏後、盛大な拍手をうけながら花束を贈呈されたさい、シャオメイがその花束をバッハの柩に捧げるようすも映しだされています。

ACC20313

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一昨日からきいてきた、ステファノ・モラルディの「Bach Family Organ Works」(2018年録音)。このCDには、バッハ一族のオルガン曲が収録されており、その中にはヨーハン・ゼバスティアンの作品もふくまれます(とはいっても、「作者不詳」とされているように、それらは真作性には疑問にもたれているのですが)。ここではその中から、BWV番号が付された3曲のみを選んできいています。

今日これからきくのは『メンペル・プレラー手稿譜』に所収された「いと尊きイエスよ、われらここに集いて」。バッハの親戚となるヨーハン・ゴットフリート・ヴァルターの作との研究もあります。モラルディの使用楽器は、デロルト&ランツィーニ建造(2003年)の、イタリアはゾーラ・プレドーサ、サン・トマーゾ・ジェッソ教区教会のオルガン。レジストレーションのせいもあるでしょうが、すっきりとした明快な響きです。

CD : 95884(BRILLIANT CLASSICS)

95884

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昨日からきいている、ステファノ・モラルディの「Bach Family Organ Works」。2018年に録音されたこのCDには、バッハ一族のオルガン曲が収録されており、ヨーハン・ゼバスティアンの作品もふくまれています。ただし、昨日のBWV561、今日きくBWV747、明日きく予定のBWV754、さらに補遺番号やBWV番号なしをふくめ、「作者不詳」としてくくられており、真作性に疑問をもたれている作品がならんでいます。イタリアのオルガン奏者モラルディの弾くのは、デロルト&ランツィーニ建造(2003年)の、イタリアはゾーラ・プレドーサ、サン・トマーゾ・ジェッソ教区教会のオルガンです。

CD : 95884(BRILLIANT CLASSICS)

95884

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今日からきいていくのは、ステファノ・モラルディの「Bach Family Organ Works」(2018年録音)。表題どおり、バッハ一族のオルガン曲を収録したCDで、ヨーハン・ゼバスティアンをはじめ、ヨーハン・エルンスト2世、ヨーハン・ベルンハルト1世、ヨーハン・ロレンツォ、ヨーハン・フリードリヒ1世、ハインリヒと、6名のオルガン作品がとりあげられています。

これからきくBWV561をふくめ、大バッハのゼバスティアンは11曲が収録されていますが、補遺番号やBWV番号なしをのぞく3曲(いずれも真作ではない可能性)のみを楽しむことにしました。使用楽器は、デロルト&ランツィーニが2003年に建造した、ゾーラ・プレドーサ(イタリア)のサン・トマーゾ・ジェッソ教区教会のオルガンです。

CD : 95884(BRILLIANT CLASSICS)

95884

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先週からきいている、エドアルド・ベロッティによるクラヴィーア独奏用の協奏曲。週をまたいで最後にきくのは、ハ長調の協奏曲(原曲はアントニオ・ヴィヴァルディの「調和の霊感」作品3第12番)です。このBWV976は、ふつうチェンバロで演奏されるのですが、ここできくのはオルガンでの演奏で、使用楽器は、ヴィッラルタ・ディ・ファガーニャ教区教会のガエターノ・カッリード製(1791年)オルガンです。ベロッティは1957年生まれのイタリア奏者。録音は1992年なので、ベロッティ35歳のときということになります。

CD : SPE010(fonè)

SPE010

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