今週きいているのは、中国のピアノ奏者、シェン・ユエン(盛原)の「フランス組曲集曲」(Piano Classics PCL10162)。シェン・ユエンは、2012年に「ゴルトベルク変奏曲」を録音、J.S.Bach Keyboard Worksシリーズとして、2014年に「イタリア協奏曲」など、2015年に「パルティータ集」、2017年から2018年にかけては、いまきいている「フランス組曲集」を録音と、主要なバッハの鍵盤楽曲をピアノ(スタインウェイ)で録音してきています。
また2016年には2度めの「ゴルトベルク変奏曲」をチェンバロで、さらに2019年には「ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハのためのクラヴィーア小曲集」をクラヴィコードで録音しています。フランス組曲はピアノでの演奏ですが、ピリオド・アプローチをピアノに援用してたような表現で、テンポも全体的に速めです。これからきくフランス組曲第3番も同じ傾向ですが、サラバンドはピアノのよさを強調し、情趣豊かにゆっくりと弾いています。