全国的に桜の季節になりましたが、
奄美で桜といえば、冬に咲くヒカンザクラですが、
ソメイヨシノもわずかながらある。
長いヒカンザクラの季節もそろそろ終り、
湯湾岳(ゆわんだけ)のソメイヨシノが咲く前に
咲き出すのが、野百合、テッポウユリ。
幕末、奄美に流された薩摩の武士、名越左源太の本(南島雑話amazon)にも、桜と百合が同じページに描かれている。
こちらでごらん下さい(左上から右へ3番目)
桜については、
色如朱、倭(やまと)の緋桜(ひざくら)の一種。
竜郷にて見る処。
倭の緋桜び盛なるより、立木、花のかお迄も潤(うる)はしく見ゆる也。
竜郷・本茶峠の旧国道を飾る緋寒桜の親木は、
竜郷・大勝の人で、西郷や重野安繹(しげの やすつぐ)らと親交のあった程進儀という人によって中国からもたられたと言われていることは、あまり知られていない。
『碑のある風景』―足でまとめた奄美大島史 →籾 芳晴 (著)
amazon でみる 49頁
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百合について左源太は、
百合 花大白、四月発(さ)く。
野生、根黄色、葉間有子(み)
島人根采(と)り、葛(くず)と同製して為食。
至りて上品の産物なり。
このうんちく続く 奄美の歴史年表 近世その1