奄美 海風blog

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ソテツの花 観察 中級編 2-1

2009年06月10日 | 植物

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↑ ソテツの雄花(おばな) これは長さ50センチくらい。

葉は幹の頂上から杯のような形に輪生状に広がっている。その中央に、松かさを長くしたような花粉錐がつく。(ふつう雄花とよばれる)今の時期、奄美のあちらこちらの道路わきなどで見られる。

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規則正しく、ぎっしりとならんだ燐片(小胞子葉)の裏側に、小さな卵のようなつぶがびっしりとついている。花粉は、その中に入っている。つぶが割れたようなもの↓(拡大写真)も見られる(観察つづく)

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↑ ソテツ 雌花(めばな)

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葉の中央に、大胞子葉(だいほうしよう)とよばれる小さなクリーム色の若葉のようなものが球状に集まっている。この集合体は種子錐とも呼ばれ、ふつう雌花といわれている。

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田中一村も描いたビューティフル。

クリーム色のふちが、やや緑がかって見える。

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↑ 一枚の大胞子葉の基部に左右3個づつ6個の大豆くらいの粒が見える。これが胚珠である。裸子植物であるソテツは、子房がなく胚珠はむき出しになっている。

まだ緑色には見えない(観察つづく)

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現在は、大胞子葉どうしは開いていて受粉をまっている状態。

やがて胚珠が緑色になって受粉滴がみられ(観察中)、受粉が終わると大胞子葉どうしは閉じられ、胚珠は密閉される。青いソテツの実を見たことがないのはこのためである。

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↑ できたばかりの雄花。大胞子葉どうしは閉じられ、まわりの長くのびた鋭いトゲによって守られている。

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↑ 去年の成長できなかった胚珠が、今年の新芽のまわりに見られる。これには、雌花はまだない。(観察つづく)

幹の燐片も、古い葉の落ちた跡と考えられる。

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↑ これは、早くもセミか?

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この記事は、きのうの記事のつづきです。