カフェテラス

テラスの片隅で一人心に呟くように

一枚の年賀状に思う

2005年01月03日 | ▼ 思い出綴り

彼女からの年賀状が、来ている。今年の発信地は、、長崎市京泊からだ。
毎年発信地が違っている。その一枚のはがきには、年賀の言葉しか書かれていないけれど。
「あぁ、彼女は今年も地方で頑張っているのだ」と安堵する。
女座長として劇団を率いてもうかなりになる。(写真は、「花魁衣装を作りました」と送ってくれたもの)

幸代ちゃんとの出会いは、入学式の前日、母親に連れられて明日から担任になる私を学校に尋ねてきた時に始まる。なぜ前日なのか・・・そう思って母親から話しを聞いて納得した。
地方巡業の座長を父に持ち、3歳から子役としてなくてはならない存在で、生家のあるこの学校に在籍しても次の巡業地の学校にすぐ転校しなければならないとのことだった。



それから卒業まで、全国各地の学校40数校に転校した。
その間、学校と劇団の練習、夜は舞台で可愛い子役の役目を果たし、卒業式には、正式に在籍しているこの地の学校に参列することになった。
縁があったのか当時6年の担任であったので、私のクラスでの卒業式。


近くで公演のあった時2度彼女から連絡があり、観にいった。その時はもう、父の後をついで女座長として堂々としたものであった。彼女からは、公演先が変わるごとに、短いはがきが来る。忘れられない教え子である。
コメント (9)
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