法隆寺回廊は、金剛力士像のある中門から東西に伸びている。
五重塔、金堂、経蔵、鐘楼を囲み大講堂へと通じている。
飛鳥時代の建物で深く覆いかぶさった軒と、軒下の組み木が、エンタシスの柱の並びによって支えられている様は古代の美を象徴しているように思う。
連子窓から透けて見える東室聖霊院が趣きのある姿として目に入る。
カメラアングルを変えて回廊の中心から撮ったが、東の回廊と全く同じで、左が連子窓右がエンタシスの柱である。
この回廊を、歩む古代人を想像するのも楽しい。
五重塔が西に、金堂が東に並ぶのを包み込むように続く回廊のどの場所で立ち止まっても、古代への思いを馳せることの出来る空間が好きである。