

子供の頃の夏休みの最後の楽しい行事だった。
日頃は扉を閉じて外からしかお参りできない、町中のお地蔵さんも、この日はお堂を開け放ち、町内の家々からいろんなお供えをして、お地蔵さんの前は俄然賑やかになる。
これは、昔も今も変わらない町の習いである。
新しく出来た町はそうではないだろうが、ここでは各町内ごとにお地蔵さんがある。
だから、今日1日は町のどこでもお地蔵様を祀る光景を目にすることが出来る。
朝のウォーキングの帰り、京奈和自動車道を通らず24号線を通って我が家に向かっていた。
生まれ育った場所に差し掛かったとき、盆提灯が目に入った。
知り合いの駐車場に車を置かせてもらって、お参りした。
若い人の代になっているので、お世話をする人は顔見知りでなかったが、お供えを持ってくる人の中には、昔からの知り合いもあり、懐かしい気持ちで話が弾んだ。
このお地蔵さんの後ろの道を隔てた一段上が小学校だから、我が家から2~3分で小学校に着く。
そんなころの事なども思い出す場所である。


ペットボトルが、すぐ細かい水滴で白くなるほど冷えている。
「うわぁ!懐かしい、昔は瓶だったけど今はこんなボトルにはいっているんだぁ!」
「頂く前に写真に撮らせて」そう言ったら、自転車屋の兄ちゃん(もうおじいちゃんだけど子供の頃はそう呼んでいた)が、持ってくれたのでパチリ。
喉越しも昔のままの懐かしいラムネに感激する。
中でころころと音がする。
ウォーキングの後なのでなおさら美味しい。
飲み終わって中を見るとビー玉がある。
「歳はとっても。気持ちだけは若くもたんとあかんで」
趣味で茶杓を作っていると言う散髪屋さんの話には説得力がある。
今夜はお地蔵さんに子供たちも多くお参りするのだろう。

