友人(その1)
60余歳の友人の話です。
駅の上りエスカレーターでの出来事。
友人がエスカレーターに乗ったとき、前には男性が一人いました。
少々気持ちが急いていた友人は、男性の横をすり抜けてどんどん上へ歩いて行きました。
ちょうどエスカレーターの中間あたりでしょうか。
自分が思ったよりも足が上がっていなかったためか、マスクをしていたから足元が見えづらかったためか、友人は前向きに倒れてしまいました。
膝を強く打ったようです。
もうすぐエスカレーターの終点というところで、やっと体勢を調え、起き上がり、髪も服も巻き込まれずに済んだそうな。
その後、友人は電車に乗ったのですが、コロナウィルスのために乗客も少なく、ゆったりと座席に座れましたので、なんとか体も気分も持ちこたえ、目的地に到着することができました。
友人の話では、骨に異状はなく、普通に歩けるし、湿布を貼るだけで済んだそうな。
不幸中の幸いだったと言えます。
コロナウィルスのおかげで、駅利用者が少なく、エスカレーターにほとんど人がいなかったからよかったですが、普通なら、あの駅のあの時間帯はたくさんの人がエスカレーターを利用していたはず。
将棋倒しが起こり、大惨事になったかもしれません。
この出来事で、「60歳を過ぎたら、もう決して若くはない!」ということが実証されました。
何か事が起こらないと、変化に気が付かず、今までのようにできないとは考えないものです。
過信してしまっていることの危険性を教えてくれた、この友人のアクシデントは私にとってもよい学びとなりました。
この出来事から得られる教訓は、「エスカレーターは歩かないで、手すりを持って立つ!」です。