51歳のALSの女性に対する嘱託殺人事件で二人の医者が逮捕されました。
私には死ぬ前と死後の女性の苦悩が想像できます。
7月31日の朝日新聞「声」の欄には、3年前にギラン・バレー症候群と診断され、リハビリのおかげでかなり回復した、64歳の男性が投稿した「難病患者 心の奥に生への思い」が載っていました。
文末に、「患者の心の奥底の『本当は生きたい』という叫びが2人にはきこえなかったのか。残念で仕方ない」とあります。
「回復するかもしれない、その可能性がある人」と、「今の医学では絶対に回復しない人」とでは、死生観は全く異なると私は思います。
「今の医学で絶対に回復しない人」、所謂「天寿を全うした年齢の人」の「本当は生きたい」という叫びは、私には聞こえません。
私は心が冷たいのでしょうか。
でも、自分自身のこととして考えた時、「今の医学では絶対に回復しない」とか「天寿を全うした」なら、私は静かにこの世から消えたいと願います。
こんな私だから、人を励ますのは苦手です。
屈託なく、励ましの言葉が言える人を羨ましく思っています。