孤帆の遠影碧空に尽き

年に3回ほどアジアの国を中心に旅行、それが時間の流れに刻む印となっています。そんな私の思うこといろいろ。

マナー違反 「兵馬俑」の中国人、「トドワラ」の日本人 新ルール?「横を向いていてください」

2016-06-29 22:28:32 | 身辺雑記・その他

(28日、法制晩報によると、陝西省にある秦始皇帝陵博物院の兵馬俑の柵内に女性が侵入したとネット上で騒動になったことで、博物院側が取材に応じた。【6月29日 Record china】)

中国人だけではないマナー違反
中国人観光客のマナーの悪さというか、日本の常識とことなる行動について辛辣な指摘が日本国内でよく見られます。
別に日本だけでなく、タイや台湾、欧州などにおいても同様の指摘がありますから、やはり中国の常識は世界の常識とやや異なるところがあるのでしょう。

また、中国人自身もそのあたりを感じるようで、来日した中国人が日本社会のルール順守や他人に迷惑をかけない配慮、ゴミが落ちていないきれいな街などに感動して、その“民度”の違いを痛感した・・・という類の記事が、毎日のように、と言うより、ほぼ毎日、それも複数見られます。

最近では、中国国内における自国民の行動がネットで話題になることもしばしばあります。

****また観光客のマナー違反!?兵馬俑の柵内に女性侵入で物議―中国****
2016年6月28日、法制晩報によると、陝西省にある秦始皇帝陵博物院の兵馬俑の柵内に女性が侵入したとネット上で騒動になったことで、博物院側が取材に応じた。

先日、あるネットユーザーが写真をアップロードし、「観光客の女性が秦始皇帝陵博物院を見学中、兵馬俑の坑の中にコップを落としてしまい、自分で柵を乗り越えて取りに行った」と書き込んだ。

これを見たネットユーザーの間では、「自分で坑の中に入って落し物を取りに行って良いものか」をテーマに激論が交わされ、女性を批判する声も少なくなかった。

しかし、博物院の担当者はこのほどメディアの取材に対して、「女性は観光客ではなく、博物院の職員です」と明かし、「観光客がうっかり落とした携帯電話やカメラを職員が取りに入ることはよくあることです。観光客が坑の中に入ることは安全面と展示物保護の観点から禁止しています」と語った。

ただ、ネット上ではこの説明に対して「うそだろう。職員なら通用口があるとか、最低でもはしごを使って登り降りするだろう。写真のようによじ登りはしない」「Tシャツにジーパン姿の職員?制服着ろよ」といった声が上がっており、管理の不備や職員の服装が指摘される事態となっている。【6月29日 Record china】
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単に柵を乗り越えて・・・・というのではなく、高さ4mほどありそうな壁をよじ登って(あるいは降りて)います。
しかも、世界を代表する人類の遺産である「兵馬俑」です。(当然、中国においても厳格な保存措置が取られています)

もし、これが観光客だったら、その大胆さには仰天します。

「職員だ」との説明についても、「職員なら通用口があるとか、最低でもはしごを使って登り降りするだろう」との指摘はもっともです。

もし、足を滑らせて転げ落ち、貴重な俑を壊してしまったらどうするのかと心配にもなりますが、もともと壊れていたものを復元再生したものですから、壊れてももう1回復元するだけ・・・なのかも。

真相はともかく、こうしたマナー違反(と思われるような行動)が中国国内でも問題になるようになってきたというのは注目すべき点でしょう。

ただ、言うまでもないことですが、ルールを守らない人間、マナーに反する行為というのは、日本でも多々見かけることであり、最近の中国側の日本称賛記事にはやや気恥ずかしく感じるところもあります。

先週土曜日から北海道・道東を旅行していますが、昨日は野付半島の「トドワラ」を見にいきました。
「トドワラ」とは、砂嘴上の立ち枯れたトドマツ林の跡で、海水面上昇ないし地盤沈降に伴う地面の浸食により枯れたものとのことです。

最近は劣化崩壊が激しく、当然ながら観光用の木道以外に立ち入ることは禁止されている・・・・はずなのですが、大胆に木道から降りて、トドワラ近くに咲いていたハマナスの花の写真を撮影する男性が。70歳前後でしょうか。もちろん日本人です。

すぐに戻ってくるかと思いきや、全く戻る様子がありません。

木道に残っていた奥さんと思われる女性に、「ここに注意書きの看板があるように、降りない方がよろしいのでは・・・写真を撮る他の方の迷惑にもなりますし・・・」と声をかけてみたのですが、「ああ、降りちゃいけないのね」と言ったきりで反応がありません。

再度「ご主人ですか?戻るように声をかけられては?」と促したところ、「そちらで声をかけてみてください」とのこと。

現場にいたのは、その高齢夫婦と私と、もう一人の中年男性。

その中年男性がたまりかねて「写真を撮るのに邪魔になるので、戻ってもらえないですか」と、私も「入ってはいけないことになっていますので」と声をかけると、「天然記念物か・・・」とつぶやきながら、ようやく戻ってきました。

戻ってきたご主人に、ようやく奥さんが「そこに書いてあるじゃない」と小さな声で言っていましたが・・・・。
注意書きはそこだけではありませんし、木道から降りない・・・というのは“常識”の問題です。

なんだかんだで私と中年男性はトドワラの写真を撮影、中年男性は戻っていきました。
すると、さっきの高齢男性が「じゃ、もういいですかね」と、また木道を降りようとします。

私はびっくりして「いや、保護のために立ち入り禁止になっていますけど」と言うと、不承不承引き返していきました。

ルールを守る気が全くない男性にはあきれたのですが、ある意味、その男性以上に後味が悪かったのは、他人からご主人のマナー違反を注意されているのに、自分の夫に注意しようともしない奥さんの対応でした。

長い人生のななかで、夫に注意するというような経験が全くなかったのでしょうか?夫に言われるままの人生を送ってきたのでしょうか?単に大きな声をだすことが恥ずかしかったのでしょうか?

夫に注意することもできず見守るだけの妻、夫に従うだけの妻・・・・そんな昔の日本女性の悪い側面を見た思いがして、嫌な感じがしました。

写真撮影時のマナー
もっとも。常識・マナーは国よっても異なりますし、時代によっても変わってきます。
最近うるさく言われるようになったのがパラバシー・個人情報の保護。

私もそうした面には一応配慮しているつもりですが、写真に関しての配慮は随分欠けているようです。

よく旅行にでかけるアジアの国々では、風景より地元の人自体が興味深かったりしますので、特に声もかけずに街の人、働いている人にカメラを向けます。たまに、睨まれたもしますが。

あるいは、遺跡に群がっている観光客(日本人観光客も含めて)の写真もよく撮ります。
そんな写真を誰でも見られる旅行記にアップしています。

最近、他の方の旅行記などで、写っている人物の顔にすべてモザイクをかけている写真を見ると、自分の配慮のなさを思うと同時に、「そこまでする必要があるのだろうか・・・」という本音も。

不倫旅行などしていたときに勝手に写されてアップされたら、人生が変わってしまうといった話はあるでしょうが・・・。

今日、知床を観光していた際、知床自然センターの建物の外に置かれたベンチに腰かけて、タバコを吸ったり、手持ちのお菓子をバリバリかじったりしていました。

そこに30歳ぐらいの女性がやってきて、タブレットで撮る場所を変えながら建物の写真を何枚か撮り始めました。

やがて、その女性が「すみません」とわたしに声をかけてきました。
多分、自分の写真を撮って欲しいということだろうと思ったのですが・・・・。

「すみません。建物全体の写真を撮ろうとするそちらのお顔も写ってしまいますので、横を向いていていただければ・・・・」

「横って・・・・あっちを向いておけばいいのですか?・・・・じゃ、向こうに移動しましょう」と写真に入らないベンチへ移動しました。女性は「いや、いてもらっていいのですが」とは言っていましたが。

勝手に顔を公開いしないという配慮は素晴らしいのでしょうが、自分が写真を撮りたいので「横を向いていてほしい」というのは・・・・どんなものでしょうか?

それとも単に私の見苦しい顔が写りこむのが嫌だったのでしょうか?
あるいは、個人的な撮影ではなく、業務的な何かに使う写真だったのでしょうか?

先ほどのトドワラに入り込んだ夫婦の写真もあって、後ろ向きで顔もわからないのでこのブログで使おうかとも思っていたのですが、服装・恰好などで特定されるじゃないか・・・と叱られるかもしれないのでやめました。
コメント
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