家訓は「遊」

幸せの瞬間を見逃さない今昔事件簿

ミツバチ箱固定

2020-07-04 14:42:06 | Weblog
早朝電話が鳴った。

春野でお世話になっている知人だった。

私のミツバチ箱が道路側に倒れ掛かっている。45度傾いている、ということだった。

午前中は用事があったため早めの昼食を済ませて駆けつけた。

現場は言われたとおりであった。

コンクリートのU字溝を基礎にして、その上に3階建て、そしてその上に大きめの屋根を葺いてある。

それがU字溝ごと持ち上がっている。

降り続く雨でU字溝の周りの土がゆるくなり、そこに突風が吹き屋根を直撃したようだ。

どの程度の突風かというと、その惨状を見ると想像以上にひどかったと想像する。

幹周り150cmほどの杉の木の上部がボッキり折れて飛ばされている。

そしてその折れて飛ばされた木に当たった別の杉の木が根こそぎ倒れている。

また5mほどのカラスザンショウの幹が、根元からねじり切れていた。

それらがごく狭い範囲の風の道になっていたから、その他の木は何ともないのだ。

さてとりあえずミツバチ箱を起こす必要がある。

道路から3m上にあるため怖くてガケ側からは起こせない。

試しに屋根を引っ張ってみたがビクともしない。

すると数匹のミツバチがやって来て私を攻撃する。

「待てよ。オレは助けに来たんだよ」と言ってみても無意味だ。

それからは防護服を着て作業した。

ロープと滑車を使って引き上げることにした。

見事に起き上がってくれたが勢い余って今度は敷地側に倒れてしまった。

こちら側からは楽に起こすことができる。

だが地面が安定しないのでロープ3本と小石の袋を前後において応急処置をした。

帰り道あれこれ策を考えた。

このミツバチ箱を移動させることも考えると土台をコンクリートで大きくしないほうが良いだろうと思った。

結局単管パイプを地面に打ち込み、それと箱を木で繋ぐことにした。

箱に木を留めるときビスを打ち込んでいる音に紛れてミツバチたちの唸り音が聞こえた。

「ザザー」と全員で羽を震わせて抗議しているのだ。