家訓は「遊」

幸せの瞬間を見逃さない今昔事件簿

今切口

2020-12-21 17:45:08 | Weblog
妻の藍染め教室が大掃除をするというので私は手伝い兼アッシー君で送っていった。
到着すると別に手伝う用事はないということで彼女が帰る時まで空き時間となった。
実は、これがあったので引き受けたということもある。
車を置いて遠州灘と浜名湖の接点である今切口に出かけた。
漁港らしく、かなりの数の大小の船が係留されている。
今活動している漁師は牡蠣の養殖業者だけらしい。
と言っても、不漁で次のための準備をしているだけのようだ。
「このステンレスパイプは何だろう」と思ったら氷を船に流し込む物だった。
この辺りの特徴は、船舶用という特殊な事業所が多いことだ。
エンジンの店、船舶通信の店、漁網専門店、などが港の近くにある。
造船所も当然あってクレーンやら海から船を引き上げる滑車や海に入り込むレールなどが設置してある。
落ちている物といえば、ロープや浮き、あるいは漁網の類、錆びた大きなチェーン、発泡スチロールなどが多い。
時たま小さな漁船が港に帰ってくるようだが、大きな船は、きれいに繋がれっぱなしになっている。
さて漁港を過ぎると駐車場があり、それを超えると今切口に到達する。
今は満ち潮で、かなりの速度と量で湖に流れ込んでいる。
このせいで淡水だった浜名湖にはタイがいると言われるようになった。
釣り人は寒い割にはたくさんいて、私の見ているところで50センチ以上のカツオのような形の魚を釣り上げた。
今切口の真上には車の専用道路であるバイパスが東西に延びている。
また海岸線にはバイパスと平行に防潮堤が今切口を起点に東に17.5キロ延びている。
見える所に入り口用の階段があるので、そちらに移動した。
これは国内最大級の防潮堤で今年3月に完成した。
これにより市の浸水面積が8割減り、木造住宅の倒壊目安となる浸水深2メートル以上の想定区域は98%減となるらしい。
高さ15メートルの階段を登り切って西の端まで歩くと今切口に到達する。
先ほど歩いたところを上から覗く形になる。
帰路は舞阪の路地を歩いた。
人がすれ違うのがやっとの幅だ。
これはこれで趣がある。
ほぼ1万歩の散歩を終えて藍染め工房に到着すると初仕事が待っていた。
灯油をひと缶買いに行くことだ。
やれやれ、ここにも私の出番はあった。