この時期になるとマルベリー(クワの実)が気になる。
クワの実というと何やら硬い皮に包まれたトチの実や栗のような実を想像するかもしれないが実はイチゴのような果実だ。
だからマルベリーというタイトルにした。
去年は例によって、何者かに喰われてしまった。
それでクワの木自体をワイヤーメッシュで覆い、獣等の侵入を阻止することにした。
さて今年は、それはそれで成功した。
とはいえ獣等が来なかったわけではない。
ちゃんと来てワイヤーメッシュから出ている部分の実と葉を食べていった。
だがワイヤーメッシュに守られた部分は全部残っている。
それらは、まだ赤い色をしているので食べるには早すぎる。
実は自宅にもクワの木を植えてある。
それらに実が成ったので妻が採って持ってきてくれる。
キッチンペーパーに乗せられて目の前に現れたマルベリーは、とても美味しそうだ。
実が小さいので1個ずつ味わっていたのでは味がうまく感じられない。
最低でも5個を口の中に入れてやると、それなりの味が感じられる。
その時ヘタというか実の付いていた部分が残るが、出したり、そのまま食べてしまったりする。
「今年は、たくさん食べれるなぁ」と喜んでいた。
いつもの通り川沿いを散歩していると赤い実のなる大きな木が目に留まった。
なんとクワの木であり、その実はクワの実であった。
ムクドリが複数でやって来て食べている。
私も仲間に加わって食べた。
我が家の物よりも大きな実だ。
散歩道の土手には、何と5本以上のクワの木が在った。
それらの全てに実が付いているわけではなく、実が付いていても手が届くところにない物もある。
こんな身近なところに在るとは知らなかった。
ちょっと力加減を間違えてしまうと指先が血だらけのように見えてしまう。
だが構ったことはない。
食べるよ、ちゃんと、どうしても。
この先の公園で指先を洗えばいいだけだ。
春野は「我先に」の本来の世界が生きている。
自宅はのんびりムードの世界だとつくづく実感する。