妻は藍染め教室に行っているし帰宅後外食しようということになっていた。
じゃあこれをするのにピッタリだ。
台所回りの掃除だ。
世間ではよく年末に大掃除をしてキレイになって年始を迎えようというが、冗談じゃない。
油汚れなんかは暖かい季節にやらなきゃ、というのは私が随分前から実践していることだ。
さて台所というのは、いろんなものが置いてある。
それを片付けてしまわないようにして、とりあえず今だけ移動させて最後には元に戻しておく。
まずはレンジフードの中の掃除だ。
油汚れがステンレス製の屏風のように曲がりくねった板にこびり付いている。
これをシンクの中に移動させて上からレンジ用の洗剤を掛ける。
驚いたことに洗剤はすぐに油と反応して固体化していた油をゲル化させる。
だがすぐには手を出さない。
その前に油を受ける小さなタンク内の掃除だ。
上から覗くと少しだけ溜まっていた。
植物を植えた時に名前を書いて土に刺しておくプレートを使ってこれを掻き出した。
それでも取れない角の所はつま楊枝を使った。
さてシンクに戻ると油は、ちょうどよい硬さになって私を待っていた。
先ほどの植物の名前を書いたプレートを今度は横向きに使って油を落とす。
これが気持ち良いほどうまく落ち、ステンレスのピカピカした肌地が出てきた。
流れ落ちようとしている油は私のポロシャツで作ったウエスにしみこませる。
細かな油汚れはトイレットペーパーでふき取る。
これらはごみ袋に入れて自治体の焼却処分に委ねる。
次にガスレンジをキレイにしタイルの壁をキレイにしキッチンの扉をキレイにし床をキレイにした。
最後はシンクをキレイにして、あらゆる物を元通りにした。
妻が帰宅したので私が今日キレイにした箇所を告げた。
キレイになったところを告げておくと妻も感謝しやすいし使う時に思い出して、よけいにキレイになったことを思い出しやすいと思う。
洗剤のすごさを思い知らされた気がする今回だが何もかも購入した物ばかりではなく自分で作ったウエスとかトイレットペーパーを使ったから少し安くできたと思う。
最後に白状するがつま楊枝を丸ごと落として使えなくしてしまった。