冬になると玄関戸が反ってしまうらしく2枚の戸がぴったり合わない。
その場合手を添えてピッタリ合わせてから施錠する。
開錠も同じだ。
ところが最近の戸締り状況はというと、いつものように手を添えて鍵を回すが「カシャッ」という確かな閉まり具合の感覚はなく緩くやっとかかった感じだ。
戸が何かの刺激を受けると「サラッ」と外れてしまいそうだ。
「換え時期」を感じた。
この錠と鍵セットは複数買い込んである。
この家を建てた段階で、こういう事態を想定していたからだ。
木製の戸というのはアルミ製の戸とは違い細かな部分での痛みが激しい。
風合いは良いが木製特有の狂いがある。
本来的に木が水分を吸ったり吐いたりしているからだろう。
隙間が空いたり風でガタガタ鳴ったりする。
さて交換部品を見てみると鍵を替えずに錠本体だけ換えた時もあるので残っているものも多数残っているものと無くなっているものとがある。
今回は全てを交換する。
表側裏側そして戸の中側の3種類から成り立っている。
それらのネジを緩めて、それぞれ外す。
新品を取り付けていくがうまくネジが入っていかない。
その上もう一度外して鍵を差し込み回してみてもギクシャクして回りが悪い。
考えてみれば新品ではあるが、もう30年も前の物なのだから当たり前だ。
錠の中の動きをよくする「キースムーズ」というスプレーと金属同士の摩擦を減らすシリコンスプレーの2種類を使うと、やっと動きが良くなった。
組み込んでネジを締め2枚の戸を合わせて施錠してみると「カシャッ」と軽いが確実に締めた感のある音と感触を感じた。
戸にそぐわない程ピカピカの錠と鍵だ。
メッキが剥がれて真鍮がむき出しになった金属も好きなのだが仕方がない。
鍵は3枚入っているので、それぞれ旧の物と交換しておいた。
10分で終わるところが30分以上もかかった。
まだスペアーは複数在るので私が生きている間は充分であろう。