ビワの葉と茎で布を染める手伝いをした。
軽い気持ちで引き受けてカマドに火を入れる。
まずは枯れた杉の葉に点火する。
そして杉の薪に火を移す。
薪に火が付けば寸胴鍋を乗せ鍋の中に水を張る。
順調にいけば、もう少し火を安定させてあとは妻が寸胴鍋の中のビワと湯加減を見て染める布を投入するかどうか決める。
だが中々妻に鍋を渡せない。
途中まで景気よく燃えていた薪が突然消える。
慌てて杉の枯れ葉を割り込ませると「ボッ」と燃え上がり再び薪に火が移る。
これを何回繰り返したのだろう。
指で湯加減を見ると「ぬるくてこれで風呂に入ると寒くて出られなくなるぞ」という具合で40℃以下であると想像した。
カマドの中をどれだけ覗いたことか。
昼食時にもそれは続き結局4時間以上続いた。
カマドは薪の投入口と、その下の灰を掻き出す口その他に隣の焚き口に熱を譲る口更に煙突へ煙を導く口がある。
それらをうまく調整して効率よく少ない薪でいろいろな物を温めてきたに違いない。
昔の人は賢いな。
今日の気温は30度前後で無風だ。
煙突は一旦火が付けば自ずと煙を吸い空へと放出してくれる。
だが今日は付きっ切りでウチワで空気を送り込む必要があった。
今日の火の不調は薪が湿っていたのに違いないと感じている。
薪ストーブも利用しているが、こんなに手こずる火は未だかつて無い。
幸い試行錯誤してビワのエキスが出てきたため染はできた。
疲労困憊して帰宅した。
その後体調を整えるため妻と一緒に散歩道を歩いた。
途中で顔見知りのアヤメちゃんという柴犬と会い私に寄って来てくれたため少し気分が上向きになった。
シャワーに入り体重体組成計に乗ると体重が落ち体脂肪率が下り内臓脂肪が減り筋肉量が増えた。
その夜のビールは格別美味しかったが眠気に襲われるのも早かった。
ひと眠りして目を開けるとまだ9時台でプライムニュースを見た。
次に目を開けると11時台で「まだ今日だ」と感じた。
翌朝は筋肉痛が意外な場所にまで現れている。