幼い頃ステテコ姿でくつろぐ父のあぐらの中に入りたかった。
気難しくて気分やの父は、なかなか入れてくれなかった。見かねた母が父に頼むのだが、それでも父のあぐらには入れなかった。
少しファザコンの私の辛い記憶である。
私も人の親になり、その欲求は、あぐらに入れることで満たされていった。
長男が入り、次男が入り、カイザーが入った。
あぐらに子どもや犬を入れてみて、とても安らぎを覚えるのであった。
入れている私が。
子どものぬくもりが伝わり、呼吸が分かり、重さを感じ、声が振動する。
今麿君が私の膝に乗りたがる。
椅子で生活をしている私は左足を曲げて「半分あぐら」状態を作り、その中に入れる。
朝ストーブが点いているのに私の膝に来る。
妻の外出が分かると私の膝に来る。私を確保しておこうと思っているらしい。
夜私の膝で丸くなって真剣に眠り、その後自分の寝床にノソノソと引き上げていく。
完全に警戒心を解いている動物が自分と接していると私の親としての男としての大人としての存在が確認できる気がする。
なぜ父は、この幸せを拒否したのか、余計に理解できなくなった。
気難しくて気分やの父は、なかなか入れてくれなかった。見かねた母が父に頼むのだが、それでも父のあぐらには入れなかった。
少しファザコンの私の辛い記憶である。
私も人の親になり、その欲求は、あぐらに入れることで満たされていった。
長男が入り、次男が入り、カイザーが入った。
あぐらに子どもや犬を入れてみて、とても安らぎを覚えるのであった。
入れている私が。
子どものぬくもりが伝わり、呼吸が分かり、重さを感じ、声が振動する。
今麿君が私の膝に乗りたがる。
椅子で生活をしている私は左足を曲げて「半分あぐら」状態を作り、その中に入れる。
朝ストーブが点いているのに私の膝に来る。
妻の外出が分かると私の膝に来る。私を確保しておこうと思っているらしい。
夜私の膝で丸くなって真剣に眠り、その後自分の寝床にノソノソと引き上げていく。
完全に警戒心を解いている動物が自分と接していると私の親としての男としての大人としての存在が確認できる気がする。
なぜ父は、この幸せを拒否したのか、余計に理解できなくなった。
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