「こんにちわゥ、テディちゃでス!
きょうはァ、おおものォでスよゥ!」
「がるる!ぐるるるがる!」(←訳:虎です!とびきりのね!)
こんにちは、ネーさです。
ええ、本日の読書タイムで御紹介いたしますのは、
2014年の読書界に特別な波紋をもたらした作品――
或る“再生”の物語を、どうぞ~!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/50/5f/88140fd2fa511448b617b9a39be536ae.jpg)
―― 神つなげ! 彼らが本の紙を造っている ――
著者は佐々涼子(ささ・りょうこ)さん、2014年6月に発行されました。
『再生・日本製紙石巻工場』と副題が付されています。
さあ、皆さま、御本を手に取って読む前に、
ちょっとだけ、眺めて、観察してみてください。
この本で使われている紙は、
どこから来たんだろうか?と。
「たぶんッ、きッとォ~?」
「ぐるがる?」(←訳:石巻から?)
日本製紙石巻工場。
そこは日本、いえ、世界でも指折りの巨大な製紙工場です。
石巻工場から出荷される紙は、
日本の出版界の生命線ともいえるほど
高いシュアを占めている、のですが――
その地を、地震と津波が襲いました。
忘れようもないあの日、
2011年3月11日のことです。
「いしのまきはァ、うみのォそばッ、なのでス!」
「がるるるるぐる!」(←訳:避けようがない!)
御本の15ページには地図が掲載されています。
日本製紙石巻工場は石巻湾に隣接している、
ほぼ海べりにある、と説明したら
工場がこうむった被害のいかに甚大であったか、
お分かりいただけるでしょうか。
地震の揺れをどうにか耐えて、
工場の総務課主任さんの命令のもと、
社員さんたちは高所へ避難、
けれど――
水はいくらか退いたものの、まだ余震続く中、
工場に戻った社員さんたちが目にしたものは……。
「もうゥ、そうぞうをォ、ぜッしていまス……」
「ぐるがるるるるるる……」(←訳:涙が止まらなくなる……)
ノンフィクションライターのお仕事をしている著者・佐々さんは
震災の後、編集者さんから、
紙がなくて困っている、と聞かされ、
日本製紙石巻工場の被災を知りました。
震災から2年が経過し、
佐々さんは工場の取材を開始します。
あの日、製紙工場で何がおこったのか。
そしてあらためて知ることになります。
日本製紙石巻工場が造り出す紙が
日本の、海外の書籍や雑誌の多くに使用されていること、
紙を造り出す仕事に就いておられる方々の、
凄絶な経験、
製紙にかける思いを。
「ぶんこぼんもォ、たんこうぼんもッ!」
「がるるーるるぐるるる!」(←訳:ワンピースもナルトも!)
そう、多くの“紙の本”、
私たちが愛する紙の本は、
ここ石巻工場があってこそ生まれ得たもの――
再生する、復興する、と
口で言うだけではなく、実行する。
この御本は、被災、
そして再生の過程を丹念に追った稀有な記録です。
過酷な情景も描かれているので
読み進むことがつらくなる箇所もありますが、
どうか、考え、想いを馳せてみてください。
本の紙がどこから、
誰の手によって育まれ、
ここに来るのかを。
きょうはァ、おおものォでスよゥ!」
「がるる!ぐるるるがる!」(←訳:虎です!とびきりのね!)
こんにちは、ネーさです。
ええ、本日の読書タイムで御紹介いたしますのは、
2014年の読書界に特別な波紋をもたらした作品――
或る“再生”の物語を、どうぞ~!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/50/5f/88140fd2fa511448b617b9a39be536ae.jpg)
―― 神つなげ! 彼らが本の紙を造っている ――
著者は佐々涼子(ささ・りょうこ)さん、2014年6月に発行されました。
『再生・日本製紙石巻工場』と副題が付されています。
さあ、皆さま、御本を手に取って読む前に、
ちょっとだけ、眺めて、観察してみてください。
この本で使われている紙は、
どこから来たんだろうか?と。
「たぶんッ、きッとォ~?」
「ぐるがる?」(←訳:石巻から?)
日本製紙石巻工場。
そこは日本、いえ、世界でも指折りの巨大な製紙工場です。
石巻工場から出荷される紙は、
日本の出版界の生命線ともいえるほど
高いシュアを占めている、のですが――
その地を、地震と津波が襲いました。
忘れようもないあの日、
2011年3月11日のことです。
「いしのまきはァ、うみのォそばッ、なのでス!」
「がるるるるぐる!」(←訳:避けようがない!)
御本の15ページには地図が掲載されています。
日本製紙石巻工場は石巻湾に隣接している、
ほぼ海べりにある、と説明したら
工場がこうむった被害のいかに甚大であったか、
お分かりいただけるでしょうか。
地震の揺れをどうにか耐えて、
工場の総務課主任さんの命令のもと、
社員さんたちは高所へ避難、
けれど――
水はいくらか退いたものの、まだ余震続く中、
工場に戻った社員さんたちが目にしたものは……。
「もうゥ、そうぞうをォ、ぜッしていまス……」
「ぐるがるるるるるる……」(←訳:涙が止まらなくなる……)
ノンフィクションライターのお仕事をしている著者・佐々さんは
震災の後、編集者さんから、
紙がなくて困っている、と聞かされ、
日本製紙石巻工場の被災を知りました。
震災から2年が経過し、
佐々さんは工場の取材を開始します。
あの日、製紙工場で何がおこったのか。
そしてあらためて知ることになります。
日本製紙石巻工場が造り出す紙が
日本の、海外の書籍や雑誌の多くに使用されていること、
紙を造り出す仕事に就いておられる方々の、
凄絶な経験、
製紙にかける思いを。
「ぶんこぼんもォ、たんこうぼんもッ!」
「がるるーるるぐるるる!」(←訳:ワンピースもナルトも!)
そう、多くの“紙の本”、
私たちが愛する紙の本は、
ここ石巻工場があってこそ生まれ得たもの――
再生する、復興する、と
口で言うだけではなく、実行する。
この御本は、被災、
そして再生の過程を丹念に追った稀有な記録です。
過酷な情景も描かれているので
読み進むことがつらくなる箇所もありますが、
どうか、考え、想いを馳せてみてください。
本の紙がどこから、
誰の手によって育まれ、
ここに来るのかを。