テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

或る《宝もの》のものがたり。

2015-01-29 21:33:45 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 やめてェ~ッ! ふらないィでッ!」
「がるる!ぐるるるるるー!」(←訳:虎です!積もらないでー!)

 こんにちは、ネーさです。
 多摩地方では積雪ン㎝という予報に戦々兢々しておりますが、
 読書タイムは断固決行です。
 さあ、本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  



            ―― ねじまき片想い ――



 著者は柚木麻子(ゆずき・あさこ)さん、2014年8月に発行されました。
 『~おもちゃプランナー・宝子の冒険~』と副題が付されています。
 著者の柚木さんといえば……

「あッこちゃんッ、なのでス!」
「ぐるるるがっるぐぅる!」(←訳:ランチのアッコちゃん!)

 ベストセラー作品『ランチのアッコちゃん』、
 その続編にあたる『3時のアッコちゃん』の著者、柚木さん。
 
 となれば、こちらの御本も、
 アッコさんみたいに逞しい、いえ、強烈な、いえいえ、
 愛すべきステキなキャラさんが出てくるんでしょうか?

「だとォ、いいなッ♪」
「がる~…ぐるるぅ?」(←訳:でも~…おもちゃ?)

 そうなのよね、副題からも分かりますように、
 主人公さんの職業さんは
 おもちゃプランナー。

 そのものズバリ、
 業界最大手だという玩具メーカー《ローレライ》社の
 商品企画室にお勤めの女性さんです。

 お名前を、富田宝子(とみた・たからこ)さん、
 といいまして――

「ひゃきゃッ! おめでたいィなまえッ、でスよゥ!」
「ぐるがるるる……!」(←訳:金運良さそう……!)

 金運の良し悪しは判りませんけれど、
 宝子さん、《ローレライ》のエースと呼ばれています。
 おもちゃプランナーとしては超一流!
 ヒット作連発!
 後輩から憧れられるデキる女性!

 なのに。

 オクテな性格で、
 5年間も、或る男性に片想いをしています。

「ごッ、ごねんッ!!」
「がるぐるるぅ~…」(←訳:筋金入りだぁ~…)

 宝子さん自身も常々考えてはいるんです。

 想ってるばっかじゃダメなんだわ。
 行動しなくちゃ!
 告白しなくちゃ!って。

「でもォ~…」
「ぐるがるるる~…」(←訳:踏み出せない~…)

 自宅からの通勤途中、
 想う相手が住むマンションを見上げては
 そっとため息する宝子さん。

 そんな彼女を、
 早くコクっちゃえ!
 じれったいわねえ!と
 歯がゆいくもハラハラしながら見守るのは
 同僚である《ローレライ》商品企画室の社員さんたち。

 キッカケになるのを期待して、
 いろいろと画策したりするのですが、
 結果は……?

「どどどッ、どうなるゥかなッ??」
「がるるるぐるぐる!」(←訳:読む方もドキドキ!)

 恋愛小説と、
 お仕事小説、
 さらにはちょこっとミステリのテイストも加えた宝子さんの冒険は、
 主な舞台となっている浅草周辺の問屋街を知る方々には
 とても身近に感じられることでしょう。

 隅田川、水上バス、
 スカイツリーがそびえる風景――

「かーにばるもォ、ありまスゥ!」
「ぐるるっるがるっる!」(←訳:軽やかにステップ!)

 《アッコちゃん》シリーズで柚木さんのファンになった御方、
 柚木さんの御本を初めて手に取る御方も、
 応援してあげてくださいね、
 宝物のような、“片想い”の物語を♪



コメント
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