6日の「いい会社」や昨日の「存続する価値」のある会社の後で今日取り上げるとまるで存続する価値の無い会社と取られそうですが、いくら私が嫌っていると言えどもそこまでは思っていない会社も流石に今回の金融危機には大きなダメージを蒙っているようです。
トヨタ自動車は6日、2009年3月期連結決算(米国会計基準)の業績予想を下方修正した。売上高は前期比12.5%減の23兆円、営業利益は73.6%減の6000億円と大幅な減収減益となる。米国発の金融危機に伴う世界的な消費低迷や急激な円高が原因で、従来予想と比べ売上高で2兆円、営業利益で1兆円が吹き飛んだ。営業利益が1兆円を割り込むのは8年ぶり。世界経済の変調が日本のトップ企業の経営にも深刻なダメージを与える結果となった。・・・以下略
アメリカのGMを筆頭とするビッグスリーも今や存続さえ危ぶまれている状況に陥っている中、流石のトヨタも影響を受けないわけには行かなかったようです。
しかしながら、その対策としての人員整理は受け入れがたいものがあります。
日刊工業新聞より
【名古屋】トヨタ自動車グループ各社は、09年3月までに生産現場で働く非正社員(期間従業員と派遣社員)の削減を進める。デンソーは3月までに実質ベースで1200―1700人を削減する計画。日野自動車はトヨタからの受託車が減るため900人の雇用契約延長をしない可能性を示した。豊田自動織機やトヨタ紡織も削減する方向。減産が雇用に与える影響は、ますます深刻になる。
グループ各社ともすでに減産に伴い非正社員の削減を進めている。デンソーの非正社員は、9月末時点で3月末比700人減の7400人。豊田自動織機は同510人減の2510人、アイシン精機は同310人減の2650人となっている。(掲載日 2008年11月04日)
ビッグスリーといい、トヨタといい、もしかしたらこの自動車業界の製造システムが時代に受け入れられなくなっていると言うことではないでしょうか。
正社員や主には非正規社員で人員調整することが当たり前のような生産システムを取れなければならないような業種はそれこそ市場から退場してもらった方が良いのじゃないでしょうか。自分たちが上手く利用してきたと思っていたシステムにより社会の2極化が進み、自動車を買えない人が増えたとしたらこれほど皮肉なことはないでしょう。
果たしてこの不況が一時的なもので又しても反映を謳歌する時が来るのが、それともこの産業自体が無くなるときが来るのか見届けたいものです。
地球環境から考えるとこの業界がなくなると面白いかもしれませんね。
どうなることやら!