4日の「直き心」でも金が全ての今の社会を変えるにはどうしたらいいのだろうかと書きましたが、金融の世界にもそんな動きがあるそうです。
4日、読売新聞 コラム「標なき時代に」
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「目先の利益だけを追い求める、いびつな利益至上主義の時代が、やっと終わる。自分が選んだ道はやはり間違ってはいない」
秋山は1983年に慶応大学を卒業後、証券界へ。二つの会社を経てリーマンのトレーダーになった。
いかに安く買い、高く売り抜けるか。銀行や保険会社などを相手に億単位で国債を取引した。激務だが、国際金融の最前線で働くことに充実感を覚えていた。
しかし、続けるうちに疑問も膨らんできた。徹底した成果主義。自分の実績だけを上げようと重要情報を隠したり、取引先が損をすると知りながらリスクの高い金融商品を売りさばいたりする同僚もいた。
手段に関係なく稼げば勝ちの世界。何かが違う。94年、出産を機に秋山はリーマンを去った。
環境や人権、消費者を大切にし、法を順守する。そんな企業を投資を通じて応援する社会的責任投資が欧米で広がっていることを、秋山が証券界の知人から聞いたのは2000年12月のことだった。
投資で社会を導くこともできるんだ‐‐‐。目からうろこが落ちる思いがした。
日本でも広めたいと、いても建ってもいられなくなった。いったいどこの企業が社会的責任をきちんと果たしているか。それがわからなければ投資のしようがない。そう考えて秋山は翌01年6月、仲間と3人で企業を評価する会社を設立し、社長になった。・・・・以下略
これは良い方法かもしれませんね。金が金を生む投資じゃなく良い企業を育てるために投資をする。これこそ株式会社が生まれたときの投資の本来の目的だったはずです。それが何時の間にか本来の目的を忘れ金儲けのためだけの投資になってしまったということでしょう。今回のこの危機を機会に本来の目的にもどるべきでしょう。そうなれば投資という嫌な世界も歓迎すべきものになりそうです。
一般には、社会的責任投資(SRI:Socially responsible investment)とは企業の社会的責任(CSR:Corporate Social Responsibility)の状況を考慮して行う投資のことである[1] 。
広義には企業の経済状況以外の社会的価値観に基づいて投資先を選択して投資する手法もSRIと呼ぶ。このようなSRIの代表的な例としては、キリスト教やイスラム教などの宗教団体が投資を行う際に、各宗教の教義にそぐわない企業を投資先から排除したものが挙げられる。
トヨタやキヤノンのように社会的責任を忘れたような企業には投資が集まらないようなシステムが出来上がれば経営者も考え直さざるを得なくなるでしょう。「直き心」を持った日本人ならできるはずです。そしてその心を世界に広げるのです。
又、甘いことを考えてしまいました!