第 5290回の「太陽光発電のコスト」でアメリカが2013年には11.2セント(約11.2円)を達成し、例外として5.79セント/kWhなんてのも出てきていることを取り上げました。日本はとても じゃないですがそんな単価には程遠い状態でしょう。
一体、現状はどのくらいなんだろうと思ってたら、ちゃんと取り上げてくれて いました。
スマートジャ パンより 2014年03月13日
太 陽光発電:10年でコスト半減、2020年には石油火力と同水準 (½)
日本で最も 導入しやすい再生可能エネルギーは太陽光である。発電システムの単価が下がり続けて、全国各地で導入量が拡大し ている。2020年には電力1kWhあたりのコストが石油火力と同等の14円まで下がる見通しだ。太陽電池の性能向上に大きな期 待がかかる。 [石田雅也,スマートジャパン]
…中略
2030年には「基幹電源並み」の7円に
住宅用の太陽 光発電システムの価格は、2011年10~12月の時点では出力1kWあたり平均50万円を超えていた。それが1年半後の2013年4~6月には43万円まで下がった(図2)。資源エネルギー庁による直近のデータでは2013年10~12月に41万円になっていて、当面は年率1割のペースで低下していくだろう。
それでも太陽 光の発電コストは再生可能エネルギーの中で最も高い。現在のところ風力や地熱の2倍以上で、火力と比べると3倍以上になる。今後も太陽光発電の導入量を伸ばしてい くために、発電コストを10年間で2分の1の水準に引き下げることが国の目標になっている。
発電量が多い メガソーラーを例にとると、2012年の時点で電力1kWhあたりの発電コストは27円だった。これを2020年までに業務用の電気料金に匹敵する14円まで半減させる。さらに2030年に7円まで下げることができれば、現在の基幹電源である火 力発電の平均コストと同等のレベルになる(図3)。
米国から10年以上も遅れている
NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が2009年に発表した「太陽光発電ロードマップPV2030+」には、2030年の発電コストを7円まで引き下げるための課題と対策がまとめられている (図4)。
太陽電池のエネルギー変換効率を現在の2倍以上の40%まで高める一方、生産プロセスの改善やリサイクルの 拡大などを通じてコストの低減を進めていく。それを先導するのがNEDOの「革新的太陽光発電技術研究開発プロジェクト」で、2008~2014年度の7年計画で高効率の太陽電池を開発中だ。
このプロジェクトを通じて、シャープが世界最高水準の変換効率37.9%に達する太陽電池の開発に成功している(図5)。現在のところ研究レベルだが、ほかのメーカーを含 めて2030年までに変換効率が40%を超える太陽電池を実用化することは決して難しくな い。
海外に目を向けると、太陽光発電の年間導入量が日本の約2倍ある米国では、発電コストが日本の2分の1の水準まで下がっている(図6)。米国エネルギー省が2014年2月に発表した最新のデータによると、1kWhあたりの発電コストが11セント(約11円)になった。さらに2020年には6セント(約6円)まで引き下げる計画が進んでいて、このままでは日 本は米国から10年以上も遅れてしまう。
米国の中でもメキシコに近い南部では年間の日射量が日本と比べて30~40%ほど多く、その点が発電コストの差につながってい る。国土の広さも違うが、それでも太陽光発電のコストを米国の2倍以内に抑えることは十分に可能だろう。まずは2020年までに14円の目標を必ず達成しなくてはならない。
日射量の差があるとはいえ、今の価格差はなんでしょう。スケールの大きさや工法 などによる工事代金の差や大きくはパネルの価格が影響しているのでしょうが、もう少し差が縮まって欲しいも のです。
14円まで まだ6年もあるのでは原発を止めるのは余りにも現実離れと言えますね。もっと、スピードを上げる方法はないもの でしょうか。
14円 を切れば、原発の段階的な廃止も見えてくるとは思うのですが、今の段階ではどうにもならないですね。それでも、 あきらめずに促進していくしかないのでしょう。
なんとか、現実のものになって欲しい!