第 4775回、第 4807回、の「ため池にメガソーラー」などで何度も取り上げてきたため池での太陽光発電を国も目を付けて きたのかNEDOが今年早々に開発に乗り出すと打ち上げました。
その後、何か動きがあるかなと期待していましたが、殆どなんの動きもありませんでした。冬場は寒いのでため池も思い つかないのかもしれません。
日刊工業新聞より 掲載日 2014年01月07日
NEDO、 “水上ソーラー”開発-海上など想定、浮体式パネル検証
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は 2014年度から水上太陽光発電システムの開発に乗りだす。企業に実証事業を委 託し、陸上と変わらないコストで池や湖、海に設置できる太陽光パネルの開発を支援する。陸上に太陽光パネルを設置できる土地が少なくなることを見越し、水 上を新たな導入場所として開拓する。岡山県内のため池に出力50キロワットの設備を設置するほか、場所は未定と するが海上でも同10キロワットの設備で実 証を始める計画。
“水上ソーラー”は太陽光パネルを水に浮かせ、係留 させて発電する。国内では唯一、埼玉県桶川市の調整池で水上メガソーラーが稼働 している。NEDOは水上の発電に適した太陽電池一体型の浮体構造(浮体式パネル)の開発を狙う。地面や屋根に設置するパネルと同等のコストを目指し、普 及につなげる。
池を使った実証はコ アテック(岡 山県総社市)に委託した。同社はシート状の太陽電池をはり付けたパネルを使った軽量化でコストを低減。岡山県内のため池 に出力50キロワットの設備を設け、発電量や耐久性、保守のしやすさ、漏電などに対する安全性を検証する。 海上の実証はシリコンプラス(東京都中央区)に 委託。同社は結晶系太陽電池と浮きを一体化したパネルの開発を目指す。太陽の動きに合わせて海上を移動させたり、波が高くなると陸揚げする運用を検討。海 特有の課題として塩害対策も検証する。
低価格水 上メガソーラー NEDO 陸上並み、新技術開発へ
独立行政法人新エネルギー・産 業技術総合開発機構(NEDO)は、海や池、湖に浮かべる「水上大規模太陽光発電所(メガソーラー)」を、 陸上と同等のコ ストで建設する国内初の技術開発に平成26年度から乗り出す。陸上でメガソーラーを設置する土地が不足することを想定し、水上を新たな導入場所として開拓 する。国内企業に実証実験を委託し、28年度中の実用化を目指す。
NEDOは安全性や耐久性など の課題を克服した上で、設置コストを現状より3割程度削減した水上メガソーラーの技術開発を目指す。太陽光 パネルメーカー「シリコンプラス」などに技術開発を委託し、26年度から数億円を投じて海や池での実証実験 を行う予定だ。
太陽光パネルを水面に係留して 発電する水上メガソーラーは、地面や屋根などの陸上と違い、天候による波の影響や、水の浸入などから発電の 安定性が低いとされている。また、パネルを載せる浮体設備の製造コストもかかることから、まだ導入は進んで いない。
昨年7月に埼玉県桶川市内の調 整池で、国内初の水上メガソーラー(出力約1200キロワット)が稼働した。だが、太陽光パネルを据え付け る架台を浮体設備の上に設置するなど余分な設備が必要で、事業費は陸上に比べ約3割高かった。
実証実験ではプラスチック製の 浮体設備に直接、パネルを貼り付け、設置コストを削減する。水の浸入を防ぐため、独自開発した樹脂をパネル に埋め込むなど技術開発を進める。また、浮体設備を遠隔操作で移動し、波が高い場合は陸揚げするなどの技術 も検討するという。
全国の湖沼やダムに太陽光発電 設備を設置した場合、出力計3879万キロワットの発電が可能と見込まれており、NEDOは「水上を新たな 導入場所として普及を図りたい」としている。
もう春も近くなって暖かい日もあるからか久しぶりにため池の話題がありました。ところが、水がない状態の話題でし た。
第 5052回でも取り上げた小野市の施設の話題です。
神戸新聞NEXTより 2014/3/22 05:35
た め池の太陽光発電 水を抜いても順調に稼動 小野
水を抜いたため池で発電を続ける太陽光発電装置=浄谷新池
兵庫県小野市浄谷町の農業用ため池「浄谷新池」で、水面に浮かべる「フロート式太陽光発電」が、水を抜かれた農閑期 も、順調に稼働している。2013年7月から実証実験に取り組む北播磨県民局は「全国初の試みとして、実験データを積み 重ねたい」とする。
二つの島状の浮き(232平方メートルと256平方メートル)で実験。どちらにも発電パネルを80枚並べ、パネルの 傾 斜角度を10度と20度に設定した。
2月下旬から池の水を抜いた状態で発電を続け、3月初めまでのデータを取った。県社総合庁舎(加東市社)屋上にある 太 陽光発電装置と比べ、同じ時期の発電効率は約1・2倍だった。池の水を抜く直前に発電装置の部品を変えたため単純に比べられないが、部品を変更前の発電効 率は庁舎屋上と比べ、約1・1倍 だったという。
「実験では予定通りの発電ができている」と同県民局。ほかの東・北播磨地域のため池でも、民間企業体による同様の発 電計画が複数浮上しているという。(田中靖浩)
参考: 兵庫県ホー ムページ 更新日:2013年12月13日
農 業用ため池水面を活用したフロート式太陽光発電の実証実験について
やはり水がぬるんできたのでため池を思い出したのかとおもったら、水を抜いた話題とは。それにしても、水が無い 方が発電量が多いというのも良く分からないですね。
NEDOの開発も発表と同時に冬眠していたのか話題がなかったですが、暖かくなればその気になって、面白い記事 が出てくることを期待したいものです。
それにしても、我香川の満濃池にメガソーラーという話題は一向に出てきませんね。ぼちぼち、どこかが打ち出して 欲しいものです。
買い取り価格の下落で動きも鈍くなってきそうな気もしますが、まだ市場がしぼむには早すぎます。せめて、総発電 量の2割・3割をまかなえるくらいまでは広まってもらわないと後の戦略が立たないでしょう。