Chinaの一帯一路(BRI)の手詰まりはどんどん酷くなっているように思えて期待は膨らむばかりです。
その中心とも言えるパキスタンがいよいよ混迷のようです。
宮崎さんが取り上げてくれています。このパキスタンがChina崩壊のきっかけになってくれることを期待するばかりです。
「宮崎正弘の国際情勢解題」より 令和五年(2023)5月16日(火曜日) 通巻第7748号
中国、グアダールの軍港化を仕切り直しか
パキスタン統幕議長が北京訪問、李尚福国防相と会談
パキスタンの西南部、グアダール港の近代化、ターミナル増設、工業団地、大學も建設。一帯一路の目玉プロジェクトだった。総額520億ドルのうち、中国は330億ドルを注ぎ込んだ(といっても大半は中国輸出入銀行、開発銀行などの貸し付け)
グアダールからパキスタンを斜めに横切って新彊ウイグル自治区へ石油とガスのパイプライン、鉄道と高速道路、そして光ファイバー網。五つのプロジェクトが平行し、工事はかなり進捗していた。
グアダールはパキスタン中央政府の統治が及ばない無法地帯と化けて、パロチスタン独立運動が過激化した。
テロリストは次々と中国人を標的にテロを繰り返し、建設現場で中国人エンジニアを護るのがパキスタン軍という皮肉。そのうえ鉄道建設現場からはレールもセメントも「蒸発」。中国はたびたび苦言を呈したが、二年前に「グアダール・プロジェクト中断、代替地はカラチ」とした。
すると今度はカラチでも中国人を狙ったテロが起きた。
中国中央軍事委員会の張又侠副主席がパキスタンを訪問した。直近ではパキスタン統幕議長のニアジが北京を訪問し、李尚福国防相と会談したことが判明した(『ザ・タイムズ・オブ・インディア』、5月12日)
中国は海外軍事基地をスリランカのハンバントラ、ジブチに置き、ミャンマー沖合の無人島を借り受け、近くはカンボジアのシアヌークビルに海軍基地を造成している(とペンタゴンは見ている)。モルジブとバングラデシュのチッタゴンの軍事基地化は挫折した模様である。
ほかにジンバブエとアルゼンチンに宇宙観測基地を咀嚼している。
インドの観測筋は中国とパキスタン軍幹部の度重なる会合は、グアダールの軍港化プロジェクトの仕切り直してではないかとみている。
それにしても、Chinaのしぶとさには呆れるばかりです。一体、世界は何時までChinaを放置しておくのでしょう。
生き残らせれば世界にとってどれだけ危険かということに思い及ばないのでしょうか。やはり、金に目が眩んでいるのでしょう。結局は痛い目に合わないと分からないのでしょう。尤も、気が付いたときは手遅れですが。