明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



本日も痛みは消えたままである。しかし何をした訳でないのに、油汗をかく激痛が消えたということは、またぶり返す可能性を考えると恐い。確かに数年前も、今回も、朝何気なく起きたら始まった。 突然激痛が消えたのは日頃の行いが良いからだ、とはさすがに思わず、そもそも長年の行いに対するバチが当たったと考えるべきであろう。仰向けに寝たまま建長寺の開山様を仕上げたのは気になるけれど、座ることが出来ず、せいぜい手に持てる首 を仕上げることしか出来なかった。それに6センチの頭部に数ヶ月かかったのは、マムシにタコ足の如く、しつこく粘ってのことであるから、許してもらえるだろう。独学我流者である私の主なる武器は、始めた当初から、ただただ完成を祈るだけである。もし見た人に何か伝わることがあるとしたら、それしかない。それに何とか納得出来る所までに至ったのは、仰向けになりながらであった。

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