「淺川マキ急死」の記事に関連して、「原田康子」の訃報を
見つけた。昨年の10月20日、81歳で亡くなっていたとは、
知らなかった。
昭和30年、デビュー作『挽歌』が70万部のベストセラーとなり、
釧路の町を一躍有名にし、さまざまな社会現象を巻き起こした。
私は中学1年の時読んだ。「原田康子」という名が、初恋の
女性と同姓同名だったので、心ひかれて買ったのだ。初恋の
女性といっても、片思いで、言葉も交わしたことのない女性
だった。
そんな悶々としている日々、この『挽歌』を読んだ。桂木と
その妻子に関心を持ち、その幸せな家庭を壊していく主人公
怜子の屈折した感情に、自分を重ね合わせ、興奮して読んだ。
まだ不倫がタブーとされた時代に、桂木という男とその妻をも
愛し、二人の間に入っていく主人公の怜子。しかし桂木夫人の
自殺というクライマックスは、社会に衝撃的なセンセーションを
巻き起こした。
その後、20年を経て書かれた『星の岬』も、高校の音楽教師と
高校生の不倫、そして死。渡辺淳一の処女作『阿寒に果つ』
にもつながる。『挽歌』『星の岬』そして一連の渡辺淳一の
小説は、私の深層心理に深く宿っているのだ。
「尺八と一休語りの虚無僧一路」のホームページも見てください。
「一休と虚無僧」で別にブログを開いています。
![日記@BlogRanking](http://img.diary-ranking.com/banner03s.gif)
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知らなかった。
昭和30年、デビュー作『挽歌』が70万部のベストセラーとなり、
釧路の町を一躍有名にし、さまざまな社会現象を巻き起こした。
私は中学1年の時読んだ。「原田康子」という名が、初恋の
女性と同姓同名だったので、心ひかれて買ったのだ。初恋の
女性といっても、片思いで、言葉も交わしたことのない女性
だった。
そんな悶々としている日々、この『挽歌』を読んだ。桂木と
その妻子に関心を持ち、その幸せな家庭を壊していく主人公
怜子の屈折した感情に、自分を重ね合わせ、興奮して読んだ。
まだ不倫がタブーとされた時代に、桂木という男とその妻をも
愛し、二人の間に入っていく主人公の怜子。しかし桂木夫人の
自殺というクライマックスは、社会に衝撃的なセンセーションを
巻き起こした。
その後、20年を経て書かれた『星の岬』も、高校の音楽教師と
高校生の不倫、そして死。渡辺淳一の処女作『阿寒に果つ』
にもつながる。『挽歌』『星の岬』そして一連の渡辺淳一の
小説は、私の深層心理に深く宿っているのだ。
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