現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

2娘1の元祖は虚無僧?

2010-04-02 10:03:20 | 虚無僧日記
先日「目覚ましテレビ」で紹介された「2娘1(にこいち)」。

「2娘1」とは“二人でひとつ”と言えるほど仲がよいという
意味から、最近は、二人同じファッションで町を歩くカップル。
服だけではなく、ヘアースタイルから足の先まで一緒。ところが
完全に同じではなく、色違いの柄だったり、付属のアクセサリー
が違っていたりと、似たような格好でも、その中に各自の好みを
チラつかせるという。

名古屋では数年前から見かけていた。それが、申し合わせたわけ
でもないのに、朝出勤してくると、偶然にも上下おそろいの色
だったりする、仲のよいカップルなのだ。

ところで、虚無僧は大抵二人で旅をする。三人は「威圧感を
与える」ということで禁じられていた。二人同じような格好だが
よく見ると、袈裟や尺八の袋の模様が違っていたり、印籠などの
小物が違う。現在流行りの「2娘1」と同じだ。

江戸時代の錦絵や浮世絵に描かれた虚無僧は、花嫁の内掛けの
ような綿入りの派手な柄(がら)の着物に、漆塗りのポックリを
履いていたりする。女虚無僧がいたとは思えないが、歌舞伎の
女形のように、女装なのだ。まさに「2娘1」の元祖は虚無僧。

「尺八と一休語りの虚無僧一路」のホームページも見てください。

一休と虚無僧」で別にブログを開いています。

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自死

2010-04-02 07:53:54 | 社会問題
自殺者3万人。毎日100人近くの人が自死していることになる。
自殺未遂者はその10倍。自殺願望者はさらに10倍いるという。

「自殺、自害、自決、自尽、自刃、自噴、自裁」と日本語は
いろいろある。最近は「自死」が使われるようになってきた。
「自死」は「自殺行為を反社会的行為だと責めないニュアンスが
強い」とも。「尊厳死」という言葉まである。

ひと昔前まで、日本人は「自殺が好き」と云われてきた。
切腹は名誉回復の手段とされ、「切腹」か「断首」では
天と地の差があった。近藤勇は「切腹」を許されず、刑場での
「斬首」となった。犯罪人扱いだった。

楠木正成、白虎隊は自決したことで賛美されてきた。
合戦で破れ、自刃した人は賞賛され、生き延びて捕らえ
られた石田三成などは評判が悪い。そうした「自殺観」は、
太平洋戦争で多くの自決者を出した。軍部もマスコミも
楠木正成や白虎隊の自刃を鼓舞したことが、太平洋戦争で
多くの悲劇を生んだ。

キリスト教では、「自死は神の意思の背くもの」として
禁ぜられているそうな。『ハムレット』で、自殺した
オフェーリアの葬儀を牧師が拒否するシーンは、私には
衝撃だった。