現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

五木寛之 VS 梅原猛

2010-07-28 09:41:36 | 五木寛之
7/28 今朝のNHK「ラジオ深夜便・明日への言葉」に、
またまた五木寛之 氏が登場。6月放送されたものの
アンコール再放送。

『親鸞』を出版されてのインタビューだ。

「平安時代末期から鎌倉にかけて、人々は飢えに
苦しみ、人を襲い、物を盗み、殺(や)るか殺られる
かの悲惨な生活だった。母親が子供を殺して食べた
という話もあり、まさに生きるも地獄。誰しもが、
窃盗、殺戮の罪を犯さなければ生きていけない
世の中だった。そうした罪深き人々が、死んでの
後も地獄にしかいかれないのでは、ますます自暴
自棄の閉塞感があった。

そうした人々に「南無阿弥陀仏」を一回唱えるだけで
極楽往生を遂げられるという法然の教えは、センセー
ションだった。正に法然は、迷える大衆を救うために
仏教を解りやすくして説いた。それを深めたのが親鸞。
そして、津々浦々にまで広めたのが蓮如 と。

7/26 の中日新聞・夕刊には、梅原猛氏が「平安時代は
死刑が無く、王朝文化が花開き、平和な時代だった」と
書いている。梅原猛氏も『歎異抄』を翻訳している。

梅原氏の視点は「仏教哲学」であり、為政者側からの
理解だ。五木寛之氏は「草の中の虫の目で、“書いて
くれ”という声無き声に後押しされて、『他力』によって
書かされている」と云う。哲学者と作家の違いか。


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御在所岳・湯ノ山

2010-07-28 09:08:29 | 虚無僧日記
7/25 三重県菰野町の湯の山に行ってきた。

湯ノ山温泉は、東名阪の四日市ICから 20分。
名古屋から1時間ほどで行ける行楽地。御在所岳の
山麓にある。御在所岳は湯ノ山からロープウェイで
登れる。標高1200mだが、冬には冠雪し、スキーも
できる。夏は避暑地となり、春秋も風光明媚。
名古屋や四日市市民にとっては、手軽な奥座敷だ。

10年ぶりに行ったが、土産物店などが廃墟になって
いて荒廃ぶりに驚く。

「御在所」「菰野」「鈴鹿」の地名が気になるのだが、
地名の由来を説明したものが無いのは残念。「菰野」の
「菰」は、虚無僧の語源でもある。虚無僧は「菰筵」を
腰に下げて旅をし、菰筵を敷いて野宿したから「菰僧」
と言ったのだ。

「鈴鹿」も、尺八曲に「虚鈴」や「鹿の遠音」があり、
「鈴鹿馬子唄」もあるから、なにやら尺八と縁が深い。

土産品に「僧兵餅」というのがあったが、この由来も
不明。不明だらけで帰ってきてしまった。いずれ、
ここを舞台に虚無僧がからむ小説を書いてみたいと
思っているのだが。


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