松本清張は『砂の器』で 何を 云いたかったのか。
「人生 生まれ変われるものなら、やり直したい」。
そんな夢を『砂の器』は 打ち砕く。
『ゼロの焦点』も『飢餓海峡』(水上勉)も『人間の
証明』(森村誠一)も、みな、知られたくない過去を
暴くという推理。私としては なんか スッキリしない。
過去は 暴き立てず そっとしてやればいいのにと思う。
ところで、『砂の器』は、リアリティが無い。
遍路乞食で、学校にも行けず、両親も身寄りもない
秀夫が、20歳過ぎて、「天才ピアニスト、作曲家」
として世に表れるなんて、まず、ありえない。
ピアノはどうやって手に入れたのだ。
遍路乞食だった少年が、天才ピアニストに変身する
までの過程は全く説明されていない。
「両親も家も無い少年でも、努力次第で シンデレラ
ボーイになれる」というストーリーなら、今回の震災で
親を失った子共たちに、希望を与える話となっただろうに、
逆に絶望的な結末では、今この時期、タイミングの悪い
放映だった。
「人生 生まれ変われるものなら、やり直したい」。
そんな夢を『砂の器』は 打ち砕く。
『ゼロの焦点』も『飢餓海峡』(水上勉)も『人間の
証明』(森村誠一)も、みな、知られたくない過去を
暴くという推理。私としては なんか スッキリしない。
過去は 暴き立てず そっとしてやればいいのにと思う。
ところで、『砂の器』は、リアリティが無い。
遍路乞食で、学校にも行けず、両親も身寄りもない
秀夫が、20歳過ぎて、「天才ピアニスト、作曲家」
として世に表れるなんて、まず、ありえない。
ピアノはどうやって手に入れたのだ。
遍路乞食だった少年が、天才ピアニストに変身する
までの過程は全く説明されていない。
「両親も家も無い少年でも、努力次第で シンデレラ
ボーイになれる」というストーリーなら、今回の震災で
親を失った子共たちに、希望を与える話となっただろうに、
逆に絶望的な結末では、今この時期、タイミングの悪い
放映だった。