「住するところなき」とは、「留(とどまら)ない」という意味。
停滞することなく、変化することこそが芸術の中心である。
尺八本曲に「無住心」という曲がある。「住むところが無い」
ではなく、「とどまらざる心」。意味は同じ。
よき劫の住して、悪き劫になる所を用心すべし
劫とは「功績」の意で、「良いとされてきたことに安住すると、
それがむしろ悪い結果になってしまうことに用心せよ」という意味。
世の中の変化と関わりあっていくのが人間であり、芸術である。
世の中の変化の中で、変化することを恐れず、「停滞しない」
ものこそが「花」であると、世阿弥は喝破している。
尺八もそうだ。時代とともに変化してこそ、伝承される。
昨今、尺八界は富みに変貌を遂げている。
童(わらわ)も、今年は変貌するべい。
「あっと驚く為五郎!」 (やっぱ古いね)