ケイの読書日記

個人が書く書評

横溝正史「夜歩く」

2005-12-21 16:29:18 | Weblog
大好きな本・読んだ本


 今度は、犬神家ではなく、古神家の一族のお話です。

 それにしても、どうして横溝正史の作品の中には、不倫、男色、近親相姦が多く使われているんだろう。

 不倫、男色(ボーイズラブではない。衆道です)はともかく、近親相姦だけは、私は受け付けないなあ。それがオカルティックな雰囲気を作っているのは確かだけど……。

 だから、彼の作品には、過去の不倫や近親相姦が殺人事件の遠因になっているケースがすごく多い。


 それに『古池のように血が濁っている』家ばかりでてくる。たとえ名門でも、何代も続いた旧家と言うのは、そうなる宿命なんだろうか。生活無能力者ばかりだ。

 
 しかし、この「夜歩く」の良い所は、金田一耕介さんが珍しく活躍している所。
後半になってやっと登場しましたが、自信を持って推理を展開しています。 
 こういうところを読むと、ああ、はじめちゃんのおじいちゃんなんだなあ、と嬉しくなります。
コメント (2)
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