ケイの読書日記

個人が書く書評

北村薫「ニッポン硬貨の謎ーエラリークイン最後の事件」

2005-12-16 14:19:53 | Weblog
大好きな本・読んだ本

 エラリー・クイン生誕100周年記念出版。

 アメリカの作家で名探偵のエラリー・クインが1977年の来日の際、日本の難事件を見事に解決。そのことを小説にしたものが死後見つかって、その遺稿を北村薫が翻訳する、という筋立て。


 正直言って、あまりにもマニアックなので、読むのに努力がいりました。ミステリは好きだけど、そんなに詳しくない私にとって、このパスティーシュが、いったいどこまでは現実でどこからが虚構か、よくわからない。

 だいたい、エラリー・クインの国名シリーズも『エジプト十字架の謎』しか、読んでいない。それも、うーんと前の子どものころに。だから、内容は忘れてしまっている。
 でも、国名シリーズをみな読んで見なければ、って思いますよね。このエラリー・クインと小町奈々子の対談を読むと。


 その対談の中に、後期の作品の代表として、「緋文字」がでてきます。
 私、これを2年ほど前に読んだことあるけど、それほどいい作品とも思わなかった。ストーリーはいいけど、後半出てくるダイイングメッセージがあまりにも強引で、それが全体の印象を損ねています。


 しかし、エラリー・クインの作品中に出てくる引用文や注が、創作だということになると、いったい何を信じて読み進めればいいのか、頭が混乱してきます。
コメント (2)
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