私はずーっと、井上荒野は井上靖の娘だと思っていて、得意げに他の人に教えたりして大恥をかいたことがある。
本当は、井上光晴の娘だったのだ。
この井上光晴という小説家は、井上靖と金子光晴の名前が融合しているから、なんとなく知っている、作品を読んだことがある、と思いがちだが、どうもそんなにメジャーな人では無かったみたい。
少なくとも、私には作品が思い浮かばない。
どうしてこんなことを書くかというと、先日、江國香織のエッセイを読んだばかりだからだ。
いうまでもなく、江國香織は江國滋のお嬢さん。経済的にも文化的にも恵まれた環境で育ち、お母さんも妹さんも本当に浮世離れした人たち。
それから比べると、井上荒野は結構、大変な境遇だったかもしれない。
この「もう切るわ」の中に出てくる、嘘が人格の一部になってしまっている女にだらしない中年男は、彼女の父親がモデルだったかも、と勝手に想像してしまう。
1人の男をめぐる妻と愛人と、その周辺の人々の人間模様が描かれているが、登場人物誰一人として好感の持てる人はいない。
これが、井上荒野の持ち味なんだろうか?
本当は、井上光晴の娘だったのだ。
この井上光晴という小説家は、井上靖と金子光晴の名前が融合しているから、なんとなく知っている、作品を読んだことがある、と思いがちだが、どうもそんなにメジャーな人では無かったみたい。
少なくとも、私には作品が思い浮かばない。
どうしてこんなことを書くかというと、先日、江國香織のエッセイを読んだばかりだからだ。
いうまでもなく、江國香織は江國滋のお嬢さん。経済的にも文化的にも恵まれた環境で育ち、お母さんも妹さんも本当に浮世離れした人たち。
それから比べると、井上荒野は結構、大変な境遇だったかもしれない。
この「もう切るわ」の中に出てくる、嘘が人格の一部になってしまっている女にだらしない中年男は、彼女の父親がモデルだったかも、と勝手に想像してしまう。
1人の男をめぐる妻と愛人と、その周辺の人々の人間模様が描かれているが、登場人物誰一人として好感の持てる人はいない。
これが、井上荒野の持ち味なんだろうか?