ケイの読書日記

個人が書く書評

エラリー・クイン「アメリカ銃の秘密」

2006-09-20 10:04:29 | Weblog
 「エジプト十字架」以降の国名シリーズはあまり出来が良くない、と聞いていたのでさほど期待せずに読んだが、どうしてどうしてなかなか面白い。


 ニューヨークのスポーツスタジアムでロディオが行なわれた。荒馬に乗ったカウボーイたちが拳銃を撃ち鳴らしながらトラックを駆けていたとき、先頭を行く俳優が何者かに撃たれ殺されたのだ。
 捜査は即刻開始されたが、凶器の銃はどこからも発見されなかった。
 2万人の大観衆が見守る中、犯人はいかに犯行を成し遂げ、凶器を隠しおおせたのか?


 私はこの「アメリカ銃の秘密」を読み始めてすぐ、ゴルゴ13の1作品を思い出した。はるか昔に読んだので、うろ覚えだが、ストーリーはこうだったと思う。


 アメリカンフットボールファンで満員のスタジアムで、大観衆の目前、1人の男が射殺される。当然すべての出入り口が封鎖され、徹底的な捜査が行なわれるが、凶器は発見されない。 
 ゴルゴが、あるトリックを使って凶器の銃をスタジアムから消し去ってしまったのだ。


 本当に似てるなぁ。さいとうたかを(というか原案者)は、クイーンの「アメリカ銃の秘密」を読んでいたに違いない。凶器の消し方のトリックは違うけど。
コメント (6)
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