いつもの有栖川有栖らしい論理的な物語ではない。
ストーリーやトリックよりも、登場人物がとても個性的で、その個性が事件を引き起こしていて、ちょっと変わった作品になっている。
所有者の願い事を3つだけ叶えてくれる『猿の手』。それの所有者・妃とあだ名される女と、彼女の周りに集う若い男たち。
美貌で裕福な女のまわりに若い男たちがはべるのは、珍しい話ではないが、その若くて金のない男たちが、半年から1年ほどで自分から、その衣食住を保障された楽園を巣立っていく、というのがどうも腑に落ちない。
いくら最初は、生活が安定するまでという話で世話になっていても、安楽な生活に慣れてしまえば、働こうという気が失せるのではないか、また、次から次へと新しい親衛隊メンバーが拾われてくるので、妃の寵を得ようと親衛隊どおしの争いがし烈になり仲良くなんて出来ないんじゃないか?
最初から最後まで、ちょっと奇妙でねじれた雰囲気がある作品。
ストーリーやトリックよりも、登場人物がとても個性的で、その個性が事件を引き起こしていて、ちょっと変わった作品になっている。
所有者の願い事を3つだけ叶えてくれる『猿の手』。それの所有者・妃とあだ名される女と、彼女の周りに集う若い男たち。
美貌で裕福な女のまわりに若い男たちがはべるのは、珍しい話ではないが、その若くて金のない男たちが、半年から1年ほどで自分から、その衣食住を保障された楽園を巣立っていく、というのがどうも腑に落ちない。
いくら最初は、生活が安定するまでという話で世話になっていても、安楽な生活に慣れてしまえば、働こうという気が失せるのではないか、また、次から次へと新しい親衛隊メンバーが拾われてくるので、妃の寵を得ようと親衛隊どおしの争いがし烈になり仲良くなんて出来ないんじゃないか?
最初から最後まで、ちょっと奇妙でねじれた雰囲気がある作品。