ケイの読書日記

個人が書く書評

スティーグ・ラーソン「ミレニアム1・ドラゴンタトゥーの女」㊦

2012-03-18 17:18:11 | Weblog
 ついに、ミカエルと、ドラゴンタトゥーの女・リズベットが出会い、一緒に調査を進める。
 
 思っていたよりも、うんとおぞましい展開になってくる。性犯罪というのは予想していたが、底なし沼のような気持ち悪さ!

 ちょっと前に読んだ、天童荒太の「孤独の歌声」も、連続殺人犯が出てくるが、彼の家族は死んでしまって独身だった。
 この小説のように、親戚や家族で固まって暮らしていて、誰も気がつかないのだろうか?
 男は気がつかないかも知れないが、女は分かる。ピンとくる。特に同年代の女の子達には…ね。
 身体に痣があったり、匂いが残っていたり…。体育の授業はどうするの?噂にならないわけが無い。


 ハリエットの失踪だけでなく、もう一つミカエルが追求している大物実業家をめぐる事件も、リズベットの協力で一応の解決をみる。

 物語の終わりの方で、ミカエルが依頼人から報酬を受け取る時、税率の低い外国の銀行口座で受け取るように勧められる。
 しかし彼は、税金の高いスウェーデンで、課税対象となるように受け取りたいと固執する。
 そこに、ミカエルの(筆者ラーソンの)スウェーデンに対する愛情を感じるよ。
 そして、ミカエルが(つまりラーソンが)いかにボルボを愛しているかも!

 でも、このスウェーデンの代表的企業も、フォードに買収されちゃったんだね。ショックだったろうなぁ。
 私もトヨタが外国企業に買収されるなんて事になったら、立ち上がれないほどショックだろうね。そんな事はないことを願います。
コメント
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