ケイの読書日記

個人が書く書評

パーシヴァル・ワイルド「悪党どものお楽しみ」

2012-03-23 10:40:51 | Weblog
 イカサマ稼業から足を洗い、堅実な生活を送り始めたビルが、ギャンブル大好き男のトムにかつぎ出され、今度はイカサマ師と対決するハメに!! 
 今までの知識と経験をもとに、次々とトリックを暴いて、身ぐるみ剥がされたカモを救出!

 いやぁ、読むのに1ヶ月以上かかっちゃったよ。決して、つまらない訳ではない。イカサマトリックはマジックと通じるものがあるし、登場人物はイキイキとしている。
 特にトムは、自分がギャンブルの腕はからっきしなのに、すぐビルに助けを求め、成功すると威張りだし、まるで”虎の威をかる狐”だね。

 しかし…私はカードをあまりやらないので、残念ながらポーカーとかカシーノとかのルールがよく理解できないのだ。
 付録として巻末にポーカーとカシーノのルールの説明が載っているが、読んでも今ひとつ…。
 ポーカーは映画によく出てくるので、まだ何となく分かったような気持ちになれるが、カシーノなんて、そんなゲームの名前、初めて知ったよ。


 第5話『良心の問題』にはカシーノが出てくるが、ルールが分からなくても良い話だと思う。他に『火の柱』の「同じ観客の前では2回以上やれなかった読心術」にも笑ったね。

 以前、クリスティのミステリで、ブリッジというカードゲームが最初から最後まで出てきて、そのプレーヤー心理で殺人犯を推理する、という話があったが、あの時もチンプンカンプンだった。

 こういう話は、ハッタリとか駆け引きといった心理戦が大事なんだろう。ギャンブルやる人なら、私の100倍楽しく読めると思います。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする