ケイの読書日記

個人が書く書評

ステーグ・ラーソン「ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士」㊤

2012-07-15 21:02:26 | Weblog
 前巻から、かなり時間が立ってしまった。実は読み始めてはいたのだが、最初の方が面白くなく、ほかってあったのだ。
 スウェーデンの現代史に興味がある人ならともかく、スウェーデンの実在する政治家やスパイ事件、政変などがドッサリ出てきて、読みにくい事この上なし!!


 冷戦時代(ソ連とアメリカが張り合っていた時代)スウェーデンは、常にソ連の脅威を感じていた。地理的にも近いし、スウェーデンが共産化されるんじゃないかと。
 そんな時、ソ連のスパイが亡命を求めてきたのだ。それが、ドラゴンタトゥーの女・リズベットの父親。
 スウェーデンの公安関係者の一部が、彼をかくまい、ソ連の情報を聞き出そうとする。その見返りに、亡命スパイがギャングのような犯罪を犯しても、すべてもみ消してきた。

 そのうちソ連が崩壊。亡命スパイは何の価値も無くなって、お払い箱になる。彼は公安とは関係なく悪事を働いていた。
 そんな時、リズベットが父親を殺そうとして事件をおこし、世間の注目を集めることになる。
 マスコミが、亡命スパイと公安の暗部との関係を嗅ぎ付けるかもしれない。
 そこで公安の闇組織がとった行動は、関係者たちの抹殺だった!


 どうもよく分からない。この亡命スパイの利用価値が無くなった時点で、口を封じればいいのに(デューク東郷に頼め)。非合法な事など、なんのためらいもなくやってのける連中だから、いったいナゼ将来の禍根にしかならない人間を、ほかっておいたのか…。
 だいたい、こんな、売春婦を病院送りにするまで殴りつけたり、人身売買や売春で荒稼ぎする、根っからのギャングが、スパイ活動など出来たんだろうか? スパイってもっと目立たない人だと思うよ。
コメント
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